社内トラブルの黒幕は社長だった?理不尽上司と直接対話して見えた組織の真実【第23話】

理不尽な石田部長(右)と対話する主人公ゆういち(左)。社内トラブルの黒幕が社長だと判明した緊迫の会議室シーン。

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CHECK この記事でわかること ▼ 開く
  • 石田部長との直接対話:
    副社長との結託という誤解が解け、
    すれ違いの真相が見える経緯。
  • 冷徹なまでの達観:
    無責任なお説教や泥仕合に怒りすら湧かず、
    心が乾ききっていく心理描写。
  • 自立への生存戦略:
    面倒な争いとは一線を引き、個としての
    価値を証明して戦うマインドセット。
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■前回のあらすじ

社長の二枚舌を暴く直接対話への決意

形だけの謝罪に冷めきった
ゆういちは、責任転嫁する
中間管理職の矛盾と、双方に
良い顔をして対立を生み出す
「社長の二枚舌」こそが
すべての元凶であると見抜く。

隠された真実を
その目で確かめるため、
石田部長と直接対話して
真相を確かめる決意を固める。

■第23話:対話で解ける誤解の呪縛|真実を暴く生存戦略

Episode 23 / Prologue

副社長との結託という
石田部長の誤解が解けた時、
すべての点と点が繋がった。

組織の不和を裏で操っていた
「真の黒幕」の正体、

無責任なトップに見切りをつけ、
自立への道を歩む静かなる覚悟。

REVELATION
ゆういち(私)
ゆういち(私)

石田部長、
少し話をしたいんですが、
都合のいい時間ありますか?

石田部長
石田部長

あぁ、ああ。
10分ほど待ってくれたら
時間が取れる。
少し、待っててくれ。

事前に社長から聞いていたのだろう。
特に驚いた様子はなかった

では、10分後に
会議室でお願いします。

静まり返った会議室。
ドアを閉め、お互いに席についた瞬間、
室内の空気が一段と重くなった。

話って何だ?
なんの話がしたいんだ?

強気な態度をとってはいるが、
内心ではびくついているのだろう。
警戒心からか、その口調には
隠しきれないトゲが混じっていた。

少しおかしな点があって、
確認したいんです。

INSIGHT

今年に入って、特に対立が
ひどくなってきましたが、
社長と話をしていて思うんです。

もしかして、石田さんも社長の被害者
なのではないのか……?

そう思うことが、
最近急に増えてきたんですよ。

DOUBT

はぁ?それは、
お前本心で言ってるのか?

本心……。
まぁ、そうですね。

今まで、さんざん俺の悪口
を言っていたのも知っているし、
俺の営業課長への
教育が悪いから、仕事ができない。
と言っているらしいじゃないか!!!

INNER VOICE(心の声)

それはお互い様だ。
そっくりそのまま
お返ししたいぐらいだ。

自分のことは棚に上げて
平然と被害者ぶる姿に、
呆れを通り越して、冷めた
感情しか湧いてこなかった。

APATHY

そうですね。
その件については、
間違いなく言いましたね。

INSIGHT

しかし、
こちらの言い分だってありますよ。
はじめは、別の課の話だからと
気にしないようにしてましたよ。

でも、

  • ・ゆういちがやっていることは、
    うちがやる仕事じゃない。
  • ・俺は、ゆういちのやり方を
    認めていない。

こんな悪口が
私の耳に入ってきたら……。


じゃあ、
人のことに口出す前に、
そちらは一体どうなんですか?

と思って、

  • ・あそこおかしくないですか?
  • ・やり方が間違っていますよ。
  • ・若手社員が不満を持ってますよ。

……と、売り言葉に買い言葉
言い返したくなるじゃないですか。

ARGUMENT

……。

……それだけじゃありませんよ。

INSIGHT

私がエンジニアリング課を
引き継いですぐの時、 石田部長の
案件で、課員がお客様とトラブルに
なった時のことを覚えていますか?

調査をした結果、明らかに営業の
事前打ち合わせ不足が原因だと
分かったので、当時営業担当だった
石田部長に、お客様に仕様の再確認
と追加費用の相談をしてほしい

とお願いしましたよね。

その時、
あなたは何て言いましたっけ?

  • ・難癖をつけているだけで、
    俺のすることが
    気に入らなだけだろ。
  • ・お前なんかクビだ!
    辞めてしまえ。

……そんな暴言を吐いたこと、
ちゃんと覚えていますか?

THREAT

しっかり、覚えている。
しかし、その件は謝ったし、
俺の方から折れてやったはずだ。

INNER VOICE(心の声)

俺の方から
折れてやった。

か……。
本性が透けて見える。

被害者面をして歩み寄った
アピールをする姿に、怒りすら
湧かず、ただただ底知れない
浅ましさを感じるだけだった。

ABSURD

それには気づいていましたよ。
しかし、すぐに悪口が聞こえてくる。
それの何を信用しろというんですか?

それは……。
私の耳にも悪口は
入ってくるから。

INNER VOICE(心の声)

まぁ、そちらの
言い分も分かる。
結局のところ、
言った言わないの
水掛け論

でしかないからな。

ここでどちらが正しいかを
追及しても意味はない。
終わらない泥仕合を続けるより、
別の角度から核心に迫る方が
得策だ。

ARGUMENT

悪口ですか……。

INSIGHT

……そういうのも全部、
社長が言うんですよね。

私は社長から「会社をどうしたい?」
と聞かれたから、私は自分の思った
ことをそのまま答えた。
そして社長は、それをそのまま
石田部長に伝えたんでしょう?

そんなの、
面白いはずがありませんよね。


だってそれは、いくら改善案だと
言ってても、石田部長にとっては
耳の痛い、面白くない話だから。

SCHEME

……。確かにそうだな。
社長から、そういう話を聞くから、
ゆういち君は副社長と協力して、
俺を蹴落とそうとしているんだと
思っていた。

は?なんで、ここで
副社長が出てくるんですか?

3年前、お前と営業課長が
副社長に呼ばれただろ。
その時、俺を外す構想を
聞いていただろ。

はぁ、聞きましたけど、
それが今の話と、
何の関係があるんですか?

お前の背後に
副社長がいるから偉そうに
しているんだろうが!!!

INNER VOICE(心の声)

ここで、全ての
点と点が繋がった。
副社長と石田部長の
仲たがいに、
私が巻き込まれていた

だけだったんだ。

自分が副社長と結託して
蹴落とそうとしているという、
石田部長の身勝手な勘違い。
自分の器の小ささを棚に上げ、
トラブルの原因を私の人間性の
せいにされたと気づいた時、
理不尽な怒りよりも深い冷笑が
込み上げてきた。

REVELATION

どこまで言っても副社長は、
俺のことが嫌いなんだ。

ちょっと、待って
もらってもいいですか?

INSIGHT

私、今年に入って副社長と
話をしたのって2、3回ですよ。

むしろ、営業部内の対立が嫌なので、
副社長に「営業部から出たい」
と伝えてたくらいですよ。

それを勝手に「結託している」なんて
勘違いされても、迷惑な話です。

INNOCENT

この一言で、石田部長の高ぶっていた
感情は少しだけ落ち着きを取り戻し、
気まずさを隠すように、
強引に話しを逸らし始めた。

俺なりに必死でやってきた。
だけど、
今年の頭に気づかされたんだよ。
……俺の後ろには、
誰もいなかったってことにさ。

はぁ….。

だから今、ようやく人が
ついてくるようになったんだ。
……まあ、ゆういち君にもな、
これからのために人間性を
しっかり磨いて成長してほしい
と思ってるんだ。

INNER VOICE(心の声)

は?????
人のこと言う前に、
自分のことを
もう一度見直して
みたらどうなんだ。

今も思っている以上に
後ろに人はついてきて
いない
ことにも
気づいていないのか。

呆れ返るのを通り越して、
もはや怒りすら湧かない。
気づけば、私の心はどこまでも
乾ききっていた。

APATHY

まぁ、石田部長の
言いたいことは分かりました。

INSIGHT

とはいえ、
「部長とすぐに仲良くしよう
とは思っていませんし、
そちらも出来ないでしょう。

でも、仕事上のパートナーとして
協力し合うこと
ならできます。

そうすれば、結果的に副社長と
石田部長の関係も、少しは改善する
きっかけになるかもしれませんし。」

AGREEMENT

副社長と仲良くか……。

――今日、こうして話が
できて良かったです。
ありがとうございました。

INNER VOICE(心の声)

結局のところ、
「社長」こそが
一番の問題

なんじゃないか?

表向きは穏便に見えて、
裏で組織の不和から逃げる
ように立ち回るトップの姿に
気づいた時、この会社の
本質が、どこにあるのかが
痛いほどよく分かった。

ROOT

⚖️ 仮面の下の真実と静かな覚悟

  • すれ違う猜疑心:
    副社長との結託という石田部長の
    勘違い。
    その背後で糸を引いていたのは、
    誰にでもいい顔をする「社長」だった。
  • 乾ききった心:
    器の小ささを棚に上げたお説教に、
    怒りすら湧かない。
    残ったのは、冷徹なまでの達観だった。
  • 自立への舵切り:
    面倒な争いとは一線を引き、
    仕事上のパートナーとして割り切る。
    組織に依存しない、
    個としての生存戦略。

無責任なトップに振り回される
時代は終わった。
これからは、私自身の価値を
証明するための戦いだ。

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■背景情報

<会社情報>

<社名>架空金属産業株式会社 社員総数50数名
営業部営業課 機械部品販売 営業 8名
営業部エンジニアリング課 機械修理・改造 技術者 5名
営業部営業管理課 営業活動の補佐
社員 5名
営業部総務課 人事・経理兼務 社員 4名
製造部製造1課 機械加工 作業者 10名
製造部製造2課 塗装 作業者 10名

<登場人物>

山田社長
山田社長

創業者
82歳
誰にでもいい顔をしたがる

山田副社長
山田副社長

山田社長の息子
製造部責任者
52歳
新しいものが好き

森田相談役
森田相談役

事なかれ主義
66歳
大手企業の元役員

石田部長
石田部長

数少ない生え抜き社員
58歳
社長公認の「子供っぽさ」
がある感情的な性格

ゆういち(私)
ゆういち(私)

入社20年
46歳
エンジニアリング課課長
エンジニアリング課の営業

Q1. 社長や上司の責任転嫁や
誤解を解くためには、
どう対話すべきですか?
A1. 感情的な泥仕合は避け、事実関係を
冷静に整理して相手の勘違いや誤解を
一つずつ正していくことが重要です。

石田部長との対話のように、裏で情報を
歪めて伝えている「真の元凶(社長など)」
の存在に気づき、感情を抑えてビジネス
上のパートナーとして割り切った冷静な
姿勢を貫くことで、無駄な衝突を
避けることができます。
Q2. 組織内の派閥争いや
勘違いに巻き込まれた時は、
どう対応すべきですか?
A2. 「結託している」といった一方的な
思い込みや勘違いに対しては、事実を
ハッキリと伝え、必要以上に深追い
しないことが有効です。

組織の不和やトラブルの裏でトップが
立ち回っている構造を見抜き、
無意味な対立から距離を置くことで、
自分のキャリアとメンタルを
守ることができます。
Q3. 無責任なトップや機能不全に
陥った組織で、取るべき生存戦略
とは何ですか?
A3. 会社の人間関係や無責任な
環境に振り回されるのをやめ、
自身の市場価値を高めて自立する
ための戦いにシフトすることです。

裏で組織の不和を面白がるような
トップの体質に絶望した後は、
社内のゴタゴタに囚われず、
個としての実力と価値を
証明していく覚悟を持つことが
重要になります。