【実録】社長の嘘と事業承継。理不尽な組織を生き抜く処方箋|第1話

和室で高級な寿司を囲みながら、深刻な表情で話し合う社長とエンジニアリング課長のイラスト(事業承継の闇と約束)

※本ページはプロモーションが含まれています

CHECK この記事でわかること ▼ 開く
  • 経営陣による「突然の呼び出し」:
    創業50年を控えた社長が、
    なぜ今「事業承継」の相談を
    部下に持ちかけたのか。
  • 無責任な「大人の約束」の危うさ:
    具体策なきまま進められる
    世代交代の裏で、現場の管理職が
    背負わされる理不尽な重圧。
  • 「営業部長就任」という毒入り条件:
    社長の無責任な確信と、現場が
    直面する「関わりたくない人間」
    との板挟み。
  • 理不尽な要求への「前向きな決断」:
    なぜ主人公は、不穏な空気を
    察しながらも「考えてみます。」
    と答えてしまったのか。
スポンサーリンク

■プロローグ

『夕食の席で交わされた、守られるはずのない約束』

私(ゆういち)が勤務する、
地方の小さな金属会社
(架空金属産業(株))で『事業承継』
をめぐる、あまりにも理不尽で無責任な
『大人の約束』をあっさり反故にされた
絶望感・・・。

どこかで吐き出さないと
やってられないので、物語として
書いてみることにしました。

※登場人物はすべて架空ですが、
 どこかの会社の、誰かの身にも
 起こっているかもしれません。

■第1話:密室の甘い毒

Episode 01 / Prologue

それは、高級な料理が並ぶ、
静かな夕食の席でのことだった。

EMPTY
山田社長

今年もゆういち君が
エンジニアリング課の
課長として頑張ってくれて、
本当に助かっているよ。

森田相談役

お客様からの評判も良いと
聞いているよ。

ゆういち(私)

……ありがとうございます。
現場でエンジニアリング課の

みんなが頑張ってくれてる
おかげです。

謙虚なことはいいことだ。
ところで……君と犬猿の仲である、
石田営業部長との仲はどうなんだ?

最近は、
エンジニアリング課の
調子がいいので、最近は
口出ししてくることが減り、
ほぼ接点がなくなりました。

そうか・・・。

(僕の悪口を方々で
言いふらしているとは
聞いてるけど、黙っておこう。)

ただ、営業課の若手社員からの
不平不満は耳に入ってきます。

石田営業部長は、
人をほめることが
出来ない人ですからね。

じゃあ、なんでそんな人が

営業部長なんですか?

それは、私の失敗だ。
申し訳ないと思っている。

まあ、石田営業部長も58歳だから

役職定年まで、あと2年だ。

『あと、2年我慢してくれ!』

って話をするために、
今日呼んだんですか?

(早めに切り上げて帰ろう。)

■中小企業の「事業承継」が泥沼化する前兆

違う、違う。
今回呼んだのは、
来年、創業50年の年だ。
私の年のこともあり、息子の副社長に
社長を譲ろうと思っているんだが、

君はどう思うかを聞きたかったんだ。

営業畑の社長と
製造畑の副社長の考え方は

全く違うので、慎重に進めないと
周りが混乱すると思っています。

どのように進めていこうと思って
いるのか、具体的に教えてください。

まだ、どう進めていくかは

決まっていない。

えっ!!

そんなの上手くいくわけ

ないじゃないですか。

毎回、意見の食い違いで

言い争いばかりしているのに。

大丈夫だ。
今は意見が違っても

親子だから、根っこは
つながっている。

(……嘘だ。であれば、

もっと早く世代交代
できてるでしょ。)

■経営陣の「甘い条件」を鵜呑みにしてはいけない理由

そこで相談なんだが。
息子は、君のことを買っており、
君を営業部長に据えることが

社長になる『条件』だと言っている。

(……僕が、営業部長に?)

石田営業部長と関わりたくないので
やりたくないです。

息子は『世代交代をしたい!』
と言っており、ゆういち君しか
営業部長はできないと言っている。

(年上の石田営業部長が、

副社長は面倒なんだろうな。)

そもそも、石田営業部長は

どうするんですか?

『石田営業部長を
どうすればいいか?』

も含めて考えてくれ。

えっ!

僕の考えたことなんて

反対するでしょ。

社長の私が言えば、
石田営業部長は
なんとでもなる。

石田営業部長は、

社長の言うことなら聞きますよ。

(この無責任な確信は
どこから来るのか。
……だが、副社長には
お世話になっているし、
力になって恩を返したい。)

分かりました。
……前向きに、考えてみます。

そうか!
考えがまとまったら

また話をしよう。

⚖️ 社長の無策が招く
「地獄の入り口」

  • 承継という名の「責任放棄」:
    具体策なき世代交代の提案は、
    現場を混乱させるだけの
    一時しのぎに過ぎない。
  • 甘い条件に隠された「毒」:
    「君しかできない」という褒め
    言葉は、現場の軋轢を解消する
    責務を丸投げするサインである。
  • 無責任な確信の正体:
    「なんとでもなる」という経営陣
    の楽観論は、組織が抱える課題から
    目を背けている証左である。

具体策なき世代交代の提案は、
責任放棄で現場を混乱させる『毒』。

— The Trap of Sweet Words —

\ 続きはこちらから /

第2話に進む ▶︎

PR 一歩を踏み出したいあなたへ

会社を変えるのは時間がかかります。
でも、自分の環境を変えるのは
「今この瞬間」の決断ひとつです。

\ スマホ1つで、あなたの悩みを解消 /

[PR] 就職カレッジ®|
オンラインで「新しい一歩」を

■背景情報

<会社情報>

<社名>架空金属産業株式会社 社員総数50数名
営業部営業課 機械部品販売 営業 8名
営業部エンジニアリング課 機械修理・改造 技術者 5名
製造部製造1課 機械加工 作業者 10名
製造部製造2課 塗装 作業者 10名

<登場人物>

山田社長
山田社長

創業者

82歳

誰にでもいい顔をしたがる。

森田相談役
森田相談役

事なかれ主義
66歳
大手企業の元役員

ゆういち(私)
ゆういち(私)

入社20年
46歳

エンジニアリング課課長
エンジニアリング課の営業

■よくある質問(FAQ)

Q1. 創業者が突然、食事会で
「事業承継」の話を振る
真の目的は何ですか?
A1. 具体策のない「責任の丸投げ」と
現状の閉塞感を現場の力で解決して
ほしいという、甘えの表れです。

創業50年という節目で「何とかしたい」
という焦りはあるものの、経営陣には具体的
なプランがありません。信頼できる社員を
「営業部長」という毒入り条件で引き込み、
自分たちが面倒を避けたい「石田部長問題」
などの尻拭いをさせることが真の狙いです。
Q2. 社長の「なんとでもなる」は
信じていい言葉ですか?
A2. 決して信じてはいけません。
これは計画性のない経営陣の典型的な
「思考停止」の言葉です。

「根っこはつながっている」
「なんとでもなる」という言葉は、
組織内の現実的な対立や混乱から目を
背けているだけです。この言葉を
鵜呑みにして動くと、結局は泥沼化する
人間関係の調整をすべて現場が
押し付けられ、疲弊することになります。
Q3. 理不尽な要求をされた時、
「考えてみます」と答えるのは
どういう心理ですか?
A3. 組織への情や恩義を感じつつも、
心のどこかで危険を察知している
「防衛本能」の現れです。

主人公のように、相手への敬意や
恩義から完全否定できない一方で、
経営陣の無策ぶりを冷ややかに見ている
自分がいます。この「前向きな決断」は、
自分を守るため、時間を稼ぐための、
苦渋の選択とも言えます。