RoHS2適合証明書の依頼方法と混入リスク対策|製造現場の悩み解決ガイド

製造現場におけるRoHS2指令・REACH規制・WEEE指令の違いを比較したインフォグラフィック

※本ページはプロモーションが含まれています

この記事で解決できること

  • 「意図せぬ混入リスク」の
    判別手順
    と品質管理の考え方
  • RoHS2・WEEE・REACHの
    現場での使い分け
  • CEマークと法的責任
    に関する実務上のFAQ
ゆうじ

10年前に作った、
塩ビパイプを使った加工品を

また作ってください。

ゆういち

どんな形でしたっけ?

ゆうじ

現物あるので

同じもの作って下さい。

ゆういち

分かりました。

確認中・・・・・。

ゆういち

問題なく作れますよ。

 

ゆうじ

ありがとうございます。

ゆうじ

ただ、今回RoHS指令に

適合しているという

証明書が欲しいです。

ゆういち

『使用する材料の証明書』

という形でいいですか?

ゆうじ

問題ないです。

ゆういち

材料メーカーさんに

依頼しておきます。

という、やりとりがありました。

💡 今回のテーマ

RoHS2で何が変わった?
追加4物質と現場の注意点

規制強化で「何を確認すべきか」
迷っていませんか?
追加された制限物質と押さえるべき
ポイントを簡潔に解説します。

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RoHS指令(RoHS2)とは?名称の由来と基本の仕組み

ゆうじ

RoHS指令って何ですか?

ゆうじ

実は、RoHS指令の事
よく分かってないんです。

ゆういち

RoHS指令とは、

Definition(用語定義)
RoHS指令の名称の由来
Restriction (制限)
of
Hazardous (危険)
Substances (物質)

直訳すると「有害物質の使用制限」
意味しています。

Quote(引用元)

RoHS指令の定義

電気・電子機器についての化学物質規制であるRoHS指令は、廃電気・電子機器についての規制であるWEEE指令と表裏一体の関係にあり、2003年2月にEU官報に告示されました。2013年からは改正後のRoHS(II)指令が全面施行。さらに2015年にはフタル酸エステルなど4種類が追加され、現在は計10物質が制限されています。

出典元:J-Net21 RoHS指令の概要(RoHS指令の基礎)

ゆうじ

今は、RoHS2指令

なんですね。

ゆういち

そうです。

RoHS2指令です。

ゆういち

最終製品に関する

特定有害化学物質を

禁止する指令です。

ゆういち

製造工程での使用は

禁止されていません。

ゆうじ

なるほど・・・

ゆういち

もともと、EU各国は、

電気・電子機器を埋めたてたり

焼却処分をしていました。

ゆういち

そのため、

鉛や化学物質が流出し

環境汚染や土壌汚染が

問題になりました。

ゆうじ

そうなりますよね。

ゆういち

とはいえ、

EU内の国ごとに法律を作っても

上手くいかないので

System(仕組み)

EU(欧州連合)として、共通の

欧州指令(Directive)

として発効されます。
これにより、加盟各国の国内法
組み込まれ、EU全域で統一した
運用がなされる仕組みです。

ゆういち

という方法がとられました。

ゆうじ

つまり、EU内で使用する

電気・電子機器に含まれる

特定有害化学物質を制限する
指令ということですね。

ゆういち

そういうことです。

ゆうじ

RoHS指令に対応しているか?

は、どう見分けるんですか?

ゆういち

RoHS2指令では、

CEマークの貼付が

義務付けられています。

ゆうじ

CEマークって何ですか?

ゆういち

こういうマークを

見たことないですか?

EU域内販売に義務付けられているCEマークの表示(RoHS2指令適合の証)

ゆうじ

見たことあります。

ゆういち

これが、CEマークです。

ゆうじ

ACアダプタなどで
見たことあります。

ゆういち

AC1000V・DC1500V以下の

定格電圧を持つ電気・電子機器が

対象です。

ゆうじ

・・・・・。

ゆうじ

ほとんどじゃないですか?

ゆういち

CEマークがついていない

定格電圧を持つ電気・電子機器は

特定有害物質が最大許容量を

超える量含んでいることになり、

ゆういち

EU域内で製造・販売

することが出来ません。

ゆうじ

あくまでEU域内

ということですね。

ゆうじ

日本で販売する場合は

問題ないんですね。

ゆういち

そうです。

ゆういち

日本は、廃棄処分や

リサイクルがしっかりしているので

日本の各法令・指令の基準を

満たしていれば罰則はありません。

Check(ここまでの要点)
RoHS指令について
押さえておくべきこと
  • EU域内で使用する電気・電子機器に
    含まれる有害物質を制限する規定。
  • 2013年から全面施行。現在は
    RoHS2指令として運用されている。
  • 対象は「最終製品」であり、
    特定有害化学物質の含有が
    禁止されている。

RoHS2指令で制限される「10物質」一覧と主な用途

ゆうじ

特定有害化学物質には

どんなものがあるんですか?

ゆういち

RoHS指令は、

2006年7月1日以降
6つの有害物質の使用を

制限していました。

ゆういち

その後、
2019年7月22日から適用された
RoHS2指令の改正によって

フタル酸エステル類の4物質が
追加され、10物質になりました。

ゆうじ

だから少し前、会社内で
『フタル酸・フタル酸』
って騒いでいたんですね。

RoHS2指令制限10物質
禁止物質 主な用途
・蓄電池
・鉛合金 など
水銀 ・蛍光灯
・水銀血圧計 など
六価クロム ・メッキ材料
・酸化剤 など
PBB
(ポリブロモビフェニル)
・自動車用塗料
・難燃剤 など
PBDE
(ポリブロモジフェニルエーテル)
・難燃剤 など
カドミウム ・塗料の顔料
・ニカド電池
・メッキ材料 など
DEHP
(フタル酸ジエチルヘキシル)
・電線被覆
・壁紙
・血液バッグ など
BBP
(フタル酸ブチルベンジル)
・接着剤
・シーリング材 など
DBP
(フタル酸ジブチル)
・塗料
・接着剤 など
DIBP
(フタル酸ジイソブチル)
・食品の包装材
・ビニールのおもちゃ 
 など
Check(10物質の変遷)
RoHS2指令で制限される10物質
  • 2006年7月〜(基本6物質)
    鉛、水銀、カドミウム、
    六価クロム、PBB、PBDE
  • 2019年7月〜(追加4物質)
    フタル酸類4種
    (DEHP、BBP、DBP、DIBP)
    が加わり、計10物質

RoHS2指令適合外の工具や生産設備

ゆういち

すみません。

ゆういち

今回使用する、

塩ビパイプの1種類が

RoHS2指令適合外でした。

ゆうじ

具体的に教えてください。

ゆういち

使用する塩ビパイプは、

2種類あり

  • 水道用硬質塩ビ管
    (JIS K6732)
  • 硬質塩ビ管
    (JIS K6741)

です。

ゆういち

水道用硬質塩ビ管は、

RoHS2指令に
適合していました。

ゆういち

ただし、
硬質塩ビ管は、鉛含有量が
最大許容濃度を超えていて

証明書が発行できませんでした。

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ゆうじ

分かりました。

品質管理に相談します。

確認中・・・・・。

ゆうじ

確認してきました。

ゆういち

どうでした?

ゆうじ

確認した結果、製品を送る

ローラーに使用するので

問題ありませんでした。

ゆういち

後で問題になるとまずいので
確認できてよかったです。

ゆうじ

RoHS2指令は、

最終製品に特定有害物質を

禁止するものでしたからね。

ゆういち

基本的に、RoHS2指令は、

製造工程での使用は

禁止していないですからね。

ゆういち

じゃないと、

工業用クロムめっきとか

できなくなります。

 
ゆうじ

確かに、

工具1個1個の証明書なんて

とってられません。

ゆうじ

あれ?じゃあ、

なんで生産設備や治工具に

RoHS2指令の適合証明書が

必要なんだろう?

ゆういち

特定化学物質が、工具や
ローラー等から混入する
可能性が0ではないので、
極力、混入リスクを減らしたい

ということだと思います。

ゆうじ

そういうことですね。

ゆういち

では、製作に取りかかります。

ゆうじ

よろしくお願いします。

Caution(実務上の注意点)
RoHS2指令と生産設備の関係
  • RoHS2指令は、
    製造工程(工具や生産設備)での
    特定有害化学物質の使用自体を
    禁止しているわけではありません。
  • しかし、劣化した工具や設備から
    「意図せぬ混入」が起こるリスクが
    あるため、製品の適合性を維持する
    にはこれらへの配慮も不可欠です。

関連が深い「WEEE指令」と「REACH規制」の違いとは?

WEEE指令とは?

ゆうじ

最初の頃に出てきた

WEEE指令

って何ですか?

ゆういち

WEEE指令は、

Definition(用語定義)
WEEE指令の名称の由来
Waste (廃棄物)
Electrical (電気)
and
Electronic (電子)
Equipment (機器・装置)

日本語では「廃電気・電子機器指令」
と呼ばれています。

ゆういち

つまり、
EU内の電気・電子機器の

廃棄による環境汚染防止を

目的とした指令です。

Concept(基本理念)
循環型社会を支える「3R」
1. Reduce
 (リデュース:廃棄物の発生削減)
2. Reuse
 (リユース:再使用)
3. Recycle
 (リサイクル:再生利用)

これらの3R(スリーアール)を推進し、
環境負荷を最小限に抑えることが
求められています。

ゆういち

ゴミ箱に×をつけた

WEEEマーク

を貼付ける必要があります。

Mark(表示義務)
WEEE指令に基づき表示が義務付けられている、一般ゴミとしての廃棄禁止を示すシンボルマーク(下に黒線がある2005年以降のタイプ)
クロスアウト・ホイールドビン

WEEE指令により対象機器への
表示が義務付けられています。
一般ゴミとして廃棄せず、
適切な回収・リサイクル
必要であることを示す
世界共通のシンボルです。

ゆうじ

気を付けてよく見ると

WEEEマークありますね。

REACH規制とは?

ゆうじ

たまに聞く

REACH規制
って何ですか?

ゆういち

REACH規制は、

Regulation(規制規則)
REACH規則の名称の由来
Registration (登録)
Evaluation (評価)
Authorisation (認可・承認)
CHemicals (化学物質の制限)
※Restriction of Chemicals

欧州における化学物質の総合的な登録・
評価・認可・制限
を下す規則です。

ゆういち

REACH規制は、

EU内で、有害物質である
可能性が高い化学物質

を年間で1トン以上製造又は

使用する事業者は、

登録・評価・許可・制限が

義務付けられます。

ゆうじ

これもEUの環境保護規制

ということですね。

ゆういち

そういうことです。

ゆういち

ただ、指令と違い規制なので

EU統一の規則になります。

Comparison(関連規制)
WEEE指令とREACH規制の違い
WEEE指令

EUにおける電気・電子機器の「廃棄物リサイクル」に関するルール。自治体ゴミとして捨てさせない仕組みです。

REACH規制

化学物質の登録・評価・認可・制限を行う「化学物質管理」のEU法。ほぼすべての産業が対象になります。

※どちらもRoHS指令と密接に関係しています。

まとめ:製造現場でRoHS2指令と正しく向き合うために

Summary(まとめ)

今回は、製造現場の最前線で直面する
「RoHS2指令」と、それに関連する
WEEE・REACHの基礎知識を
お届けしました。

実務者が絶対に押さえておくべき3箇条

  • 対象は「最終製品」:製造工程での
    工具や設備の使用は禁止されて
    いませんが、今回の塩ビパイプの
    ように「意図せぬ混入」がないか
    調査・評価する姿勢が重要です。
  • CEマークが適合の証:EU域内で
    販売するにはCEマークが必須。
    不適合が発覚(RAPEX通知)
    すると、製品回収という大きな
    リスクを背負うことになります。
  • 10物質への理解:2019年以降、
    フタル酸エステル類が追加され
    「10物質」になりました。
    材料メーカーから『最新の証明書』を
    取得できているか常に確認しましょう。
📚 実務の必携書

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この1冊でカバーする

規制は国によって複雑に異なります。
最新版のガイドブックをデスクに
置いて、迷いをなくしましょう。

RoHS2指令は一見難解ですが、本質は
「環境と健康を守るための世界基準」
です。日本国内向けの販売であれば
罰則はありませんが、
グローバルスタンダードへの対応は、
今や製造業としての『信頼の証』とも
言えます。

「この材料、本当に大丈夫かな?」
と迷ったときは、
ぜひ今回のエピソードを思い出して、
品質管理やメーカーへ確認する一歩を
踏み出してみてください。


ゆういち

RoHS2より何倍も厄介な、
社内の「古い人間関係」
有害物質は制限できても、
20年以上見てきた「負の慣習」

という毒を抜くのは至難の業です。

 

そんな現場での泥臭い闘いを
物語にしました。
ぜひ覗いてみてください。
📖 【第1話】密室の甘い毒

最後まで読んでいただき、
ありがとうございました。

よくある質問(FAQ)

Q1. 製造工程で使用する工具や
設備にRoHS適合証明書は
本当に必要ですか?
A1. 法的には製造設備の使用自体は
制限されていませんが、「意図せぬ混入」を
防止する観点から取得を推奨します。

RoHS指令の対象は「最終製品」であるため、
工具自体が規制されるわけではありません。
しかし、劣化した工具から有害物質が
製品へ転移(混入)した場合、
出荷後の製品回収リスクにつながります。
品質管理の「未然防止」の観点から、
メーカーへの確認や証明書の保管は
非常に重要なリスクマネジメントとなります。
Q2. そもそも「CEマーク」は
RoHS適合を保証するものですか?
A2. CEマークは「RoHS指令を含む、
該当するEU指令すべてに適合していること」
の宣言(適合宣言)を示すものです。

単に「CEマークがついているからRoHS適合」
と判断するのではなく、付属する
「適合宣言書」を確認してください。
そこにRoHS指令への適合が
明記されていることで、
法的に適合しているとみなされます。
Q3. RoHS指令とREACH規制の
両方に対応すべきですか?
A3. はい、EU域内で製品を販売する場合、
原則として両方への対応が必要です。

RoHS指令は特定の電子機器が対象ですが、
REACH規制は「ほぼすべての製品・化学物質」
が対象の、より広範囲な化学物質管理法です。
RoHS対象外の部材であっても、REACHで
制限・届出が必要な物質が含まれている
可能性があるため、セットで管理体制を
構築するのがグローバルスタンダードです。