80と80で83dB?騒音対策が進まない!効果のある防音壁高さは

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規格

騒音対策をしているん
ですが、思ったほどの
効果が得られません。

なんでだと思いますか?

うーん。

そうですね・・・。

とりあえず、

質問してもいいですか?

いいですよ。

60dBの音源が

2つあった場合

何dBになると思いますか?

えっ?

60dBに決まってるじゃ
ないですか!

では次に、80dBの

音源が2つあった場合、

何dBになると思いますか?

80dBでしょ。

音の性質を知らないから

思ったように
下がらないんだと思います。

どういうことですか?

実は、60dBの

音源が2つあると

63dBになります。

次に、80dBの

音源が2つあると

83dBになります。

えっ?
大きくなるんですか!!

お互いの音が干渉して
大きくなるんです。

もうすでに
良く分かりません。

という、やりとりがありました。

テーマ

今回は、『防音』について
簡単にわかりやすく
紹介していきたいと思います。

 
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音の正体とは?

そもそも
音って何ですか?

実は、音の正体って

『振動』なんです。

振動ですか。

そうなんです。

Point

空気などの気体や
液体・固体といった
物体の振動が、耳に伝わり
鼓膜を振動させることで
音として認識しています。

 

へー。

そうなんですね。

この振動を音波と言い、

Point

空気中の圧力が高い部分と
低い部分が縦波になって
進んでいきます。
この縦波を別名
『疎密波』とも呼びます。

 

音の正体が
振動だということは

理解できました。

では、

大きい音と小さい音は
何が違うんですか?

音の大きさは、

Point

縦波の振幅の大きさで決まります。
振動が大きいと大きい音に、
振動が小さいと小さな音に
なります。

 

音の大きさは、
振動の大きさで
決まるんですね。

そうなんです。
ただ、音の測定では、

Point

『音の大きさ』とは言わず
人間の聴覚に合わせた単位として
『音圧レベル』が用いられ
『dB(デシベル)』で表記されます。

 

dBとは、音圧レベルを

表しているんですね。

ちなみに、人間が耐えられる
音圧レベルは、
120dBと言われています。

では、高い音と低い音は

何が違うんですか?

音の高低は、

Point

1秒間の振動数によって決まります。
振動数が多ければ高い音
振動数が少なければ低い音
になります。

 

音の高低は、
振動数によって
決まるんですね。

そうなんです。

Point

この1秒間の振動数を
『周波数』と呼び『Hz(ヘルツ)』
という単位で表します。

 

周波数ですね。

人間が聞くことが出来る
周波数の範囲は、

Point

『20~20000Hz』
と言われており
日常会話に使われる周波数は、
大体『500~2000Hz』
と言われています。

 

数字の大きい方が
高い音ですか?

そうですね。

大まかですが、

Point

楽器のベースなどは、
40Hz~400Hz
シンバルは、
2000Hz~10000Hz
程度になります。

 

なるほど。

この、

Point

『音圧レベル』・『周波数』と
波形の違う『音色』を
音の三要素と呼んでいます。

 

音色は、騒音には

関係なさそうですね。

また、振動による

Point

音の発生源を『音源』といい
これを把握することが
騒音問題の近道になります。

 
音の正体とは?
  • 音は物体の振動が、耳に伝わり
    鼓膜を振動させることで
    音と認識する。

  • 音は、空気中の圧力が
    高い部分と低い部分の
    縦波になって進んでいく。
    別名『疎密波』ともいう。

  • 音の大きさには『音圧レベル』が
    用いられ、『dB(デシベル)』
    で表記される。

  • 1秒間の振動数には『周波数』が
    用いられ『Hz(ヘルツ)』
    で表記される。

  • 人間が聞くことが出来る
    周波数の範囲は、
    『20~20000Hz』で
    日常会話は、『500~2000Hz』
    と言われている。

  • 振動による音の発生源を
    『音源』という。

騒音とは?

騒音の定義って
あるんですか?

騒音は、

Point

JIS Z 8106で
『不快な又は望ましくない音、
その他の妨害』
と定義されています。

 

不快な音ですね。

不快な音以外にも

Point

大きい音を聞き続けると
『難聴』といった健康被害や
声やブザーが聞こえないなどの
作業の安全面にも影響が出るので
対策が必要なんです。

 

なるほど・・・。

騒音に関しては、

Point

厚生労働省が、平成4年に策定した
『騒音障害防止のための
ガイドライン』があるので
参考にしてください。

 
参考資料:
騒音障害防止のためのガイドライン
解説パンフレット

ガイドラインを見ると
85dB以上には対策が
必要になるんですね。

そうなんですよ。

大体の騒音イメージは、

音圧レベルと種類と目安
大きさ 騒音目安 備考
120dB 近所の落雷 聴覚機能の限界
110dB 車のクラクション 長時間聞き続けると
聴覚機能に異常を
きたす可能性がある
100dB 犬の鳴き声
90dB 地下鉄車内・カラオケ
80dB セミの鳴き声 うるさい
70dB 掃除機
60dB 通常会話 日常生活
50dB 家庭用クーラーの室外機
40dB 図書館 静か

と言う感じです。

あくまで目安ですが
参考にしてください。

カラオケで
90dBなんですね。

そうですね。

90dBになると
通常会話ができない
レベルです。

騒音とは?
  • 騒音は、JIS Z 8106で
    『不快な又は望ましくない音、
    その他の妨害』
    と定義されている。

  • 不快な音以外にも
    大きい音を聞き続けると
    『難聴』といった健康被害や
    作業の安全面にも影響が出る。

  • 騒音に関しては、
    厚生労働省が、平成4年に策定した
    『騒音障害防止のための
    ガイドライン』がある。

  • 90dBは、通常会話が
    できないレベル。

dBとホンとPhonの違いとは?

そういえば、
音の大きさって
昔は『ホン』でしたよね?

いつからdB何ですか?

『ホン』は、
昔の計量法の呼び方で

Point

今は国際規格に合わせて
『dB』が使われています。
90ホンと90dBは同じです。

 

『ホン』は

昔の単位なんですね。

ただし、

Point

同じ読み方でも
『音の大きさレベル』を表す
『Phon(ホン・フォン)』
とは違うので注意して下さい。

 

どういうことですか?

簡単に説明すると

Point

dB(デシベル)は、物理的に
音を測る単位で、
Phon(ホン・フォン)は、
人の感覚に近い音の大きさを
表すものです。

 

はぁ・・・。

少し難しい話をすると

Point

dBは、比率を表す単位で
音圧レベルだけでなく
電気や通信等にも使われています。

 

dBは、比率を表す
単位のことなんですね。

Phonとは、

Point

1kHzの純音の音圧レベル(dB)と
同じ値を『Phon』という単位で
表します。

 

はあ・・・。

実は、

Point

人間は、音圧レベルが小さく
周波数が小さいほど、耳の感覚が
鈍くなっていきます。

 

例えば、

Point

1000Hzの40dBの音は、
250Hzでは50dB、
63Hzでは73dBの音と
同じ大きさに聞こえます。

 

はあ・・・。

このように、
同じ音の大きさと感じる

音圧レベルと周波数を
表したものを

『等ラウドネス曲線』
といい・・・・・

もういいです。

頭いっぱいで

良く分かりません。

興味があれば

調べてみて下さい。

参考資料:騒音計とは
株式会社 小野測器

すみません。

dBとホンとPhonの違いとは?
  • 『ホン』は、
    昔の計量法の呼び方で
    今は国際規格に合わせて
    『dB』が使われている。

  • ホンと同じ読み方でも
    『音の大きさレベル』を表す
    『Phon(ホン・フォン)』
    とは違う。

  • Phon(ホン・フォン)は、
    人の感覚に近い音の
    大きさのレベルを表す。

  • dBは、音圧レベルだけでなく、
    電気や通信等にも使われている。

  • 人間は、音圧レベルが小さく
    周波数が小さいほど、
    耳の感覚が鈍くなる。

  • 1000Hzの40dBの音は、
    250Hzでは50dB、
    63Hzでは73dBの音と
    同じ大きさに聞こえる。

音の減衰と計算

音のことは
大体分かりました。

騒音対策についても

教えて下さい。

音の正体が
『振動』なので

Point

まず、振動エネルギーを吸収する

  • 防振材
  • 制振材

を試してみるといいと思います。

 

まずは、
振動の吸収からですね。

それでも

下げる必要がある場合、

Point
  • 距離による減衰
  • 障害物による減衰

を行う必要があります。

 

移動できる音源は、

なるべく遠くに

持っていく。

仕切りや遮音壁などの

障害物を作るといった

対策が必要なんですね。

そうですね。

Point

遮音壁はできる限り高く長く作り、
遮音性能が高いパネルを使って
設置する必要があります。

 

どのような大きさを

作る必要がありますか?

株式会社ブルアンドベア様の
『騒音対策効果計算』

が簡単だったので
リンクを貼りつけておきます。

参考:騒音対策効果計算
株式会社ブルアンドベア

ありがとうございます。

あとは、『暗騒音』にも

注意して下さい。

『暗騒音』って

なんですか?

暗騒音とは、

Point

対象の音源以外の
同時発生しているすべての
音のことを言います。

 

暗騒音があると

何か問題なんですか?

暗騒音を含んだ測定値は、

Point

対象音源のみの測定値よりも
必ず大きくなってしまいます。

 

『互いの音が干渉する。』

というやつですね。

そうです。

Point

対象の音源があるときと
無いときの音圧レベルの差が
10dB以下の場合は、
暗騒音の影響があります。

 

どうすればいいんですか?

そういう場合は、

Point

補正値を使って
対象音源の音圧レベルを
推測することが出来ます。

 

最初の会話に出た、

全体が83dBだった場合、

暗騒音のみが80dBだったら

対象音源は80dB
と言うことですね。

そういうことです。

音の減衰と計算
  • 音の正体が『振動』なので
    振動エネルギーを吸収する
    防振材や制振材から試す。

  • 防振・制振でもダメな場合は
    距離による減衰や
    障害物による減衰を行う。

  • 遮音壁は、高く長く作り、
    遮音性能が高いパネルを使う。

  • 暗騒音とは、対象の音源以外の
    同時発生しているすべての
    音のことを言う。

  • 対象の音源があるときと
    無いときの音圧レベルの差が
    10dB以下の場合は、
    暗騒音の影響がある。

まとめ

騒音は、不快で望まない音である
と同時に健康被害や作業安全に
影響を及ぼします。
しっかりと騒音対策を施工すると
安い金額ではできません。
音の性質を把握することで騒音による
被害が少なくなるだけでなく
無駄な出費を減らすことが出来ます。

防音の参考になると幸いです。

 
ありがとうございました、