エアチューブ下さい。
ポリウレタンで
いいですか?
ポリウレタンでいいですよ。
ポリウレタンとウレタンゴムは
何が違うんですか?
ウレタンゴムは、
ポリウレタン製品の中の1つです。
ポリウレタン製品は、
他に何があります?
軟質ポリウレタンフォーム
硬質ポリウレタンフォーム
塗料などいろいろあります。
ウレタンゴムロールも
ですね。
ウレタンゴムロールは、
熱硬化性ポリウレタン
ポリウレタンエアチューブは、
熱可塑性ポリウレタンです。
・・・・・。
もういいです。
とりあえず、手配してください。
分かりました。
というやりとりがありました。
今回は、ポリウレタンについて
紹介していきたいと思います。
ポリウレタンの種類
一口にポリウレタンと言っても
色んな種類があります。
ポリウレタンには、
- ポリウレタンフォーム
- ポリウレタンエラストマー
- 合成皮革
- ポリウレタン繊維
- ポリウレタン樹脂塗料
- 接着剤用ポリウレタン樹脂
- ポリウレタン防水材
のような、いろんな種類があります。
先ほどの話に出てきた
ウレタンゴムが無いですよ!
と言われるかもしれませんが、
ウレタンゴムは、
『ウレタンエラストマー』
とも呼ばれています。
『エラストマー』とは、
ゴムのような弾力のある
高分子のことを表しており
『弾力のあるプラスチック』
のようなものと思ってもらえれば、
良いと思います。
ゴムとエラストマーは、厳密には違うので
ここでは、
「ウレタンエラストマー」
と、させていただきます。
次からは、
特に種類の多い
- ポリウレタンフォーム
- ポリウレタンエラストマー
の説明をしていきたいと思います。
ポリウレタンフォームとは
ポリウレタンフォームとは、
ポリウレタンに、
たくさん気泡を含ませて
発泡させたものを指し、
- 軟質ウレタンフォーム
- 硬質ウレタンフォーム
- 半硬質ウレタンフォーム
といった、種類があります。
軟質ウレタンフォーム
ソファーやまくら・マットレスといった
柔らかくて復元性のある発泡体の事。
硬質ウレタンフォーム
クッション性のない硬化するタイプの
発泡ウレタンフォーム。
断熱材に使用されることが多く、
現場で発泡できるものもあります。
半硬質ウレタンフォーム
軟質ウレタンフォームと
硬質ウレタンフォームの中間的素材。
主に、クッション材や緩衝材に
使用されています。
ポリウレタンエラストマーとは
ポリウレタンエラストマーは、
成型方法から
- 熱硬化性
ポリウレタンエラストマー - 熱可塑性
ポリウレタンエラストマー
の2種類に分けることが出来ます。
熱硬化性ポリウレタンエラストマー
熱硬化性ポリウレタンエラストマーは、
原料を加熱・加圧して製品形状を
作ります。
工業用ロールやパッキン・ベルト・タイヤ
といった用途で使用されることが多く、
注型法・混練法と呼ばれる加工で
主に使われます。
熱可塑性ポリウレタンエラストマー
熱可塑性ポリウレタンエラストマーは、
一度加熱し溶融・軟化させ、型などに
流し込み冷却して製品形状を作ります。
チューブや靴底・フィルム等で
使用されており射出成型や押出成形で
作られています。
プラスチックと同じような加工が出来る
ということが特徴です。
ポリウレタンエラストマーの特徴
ポリウレタンエラストマーは、
- 硬度範囲が広い。
- 機械的特性に優れている。
- 耐摩耗性に優れている。
という特性に加え、
- 熱硬化性
ポリウレタンエラストマーは、
圧縮永久歪に優れている。 - 熱可塑性
ポリウレタンエラストマーは、
リサイクルが可能。
という特徴もあります。
ポリエステル系とポリエーテル系
ポリウレタンエラストマーの
主原料に、
-
- ポリオール
- イソシアネート
が、使用されています。
ポリオールにも種類があり、
ポリエステル系とポリエーテル系の
どちらのポリオールが使われているかで
特性が大きく違っているので
注意して下さい。
ポリエステル系ポリウレタンの特徴
ポリエステル系ポリウレタンの特徴は、
- 機械的強度が高い
- 耐摩耗性が高い
- 耐熱老化性がある
- 耐油性がある
- 加水分解をおこす
ポリエーテル系ポリウレタンの特徴
ポリエーテル系のポリウレタンの特徴は、
- 機械的強度・耐摩耗性
などの性質は
ポリエステル系ポリウレタン
より劣る。 - 加水分解をおこさない。
といった性質があります。
加水分解をおこさないので、水回りでの
使用が出来ます。
ポリエステル系ポリウレタンの
ポリエステルポリオールが
水と反応して
「酸とアルコール」
に分解されてしまうこと。
ただし、
ポリエステル系もポリエーテル系の
どちらも、高温高湿での使用には
向いていません。
まとめ
ポリエステル系ポリウレタンは、
耐加水分解性が劣り
ポリエーテル系ポリウレタンは、
熱酸化劣化性が劣る
といった欠点があります。
この欠点を補うために、
加水分解防止剤や酸化防止剤といった
添加剤を混ぜ改良を行ってきました。
最近では、加水分解や酸化劣化といった
問題を根本的に解決するために
ポリカーボネート系ポリウレタンも
開発されていますが、
まだ、硬く高価のようです。
ありがとうございました。