
蒸気配管に穴が開いたので
修理してください。

分かりました。

ただ、保温の方法が
既存のものと違いますが
大丈夫ですか?

価格が高くなければ
いいですよ。

ただ、報告書を書くので、
保温の施工方法を
教えてください。

分かりました。
グラスウールと亀甲金網
で施工します。

と、いうやりとりがありました。
「蒸気配管の保温、グラスウールと
金網で本当に大丈夫?」
現場でよくある保温施工の疑問を
スッキリ解決!
グラスウールとロックウールの
使い分けや、省エネ・安全に直結する
外装材の役割を詳しく解説します。
蒸気配管の基礎知識|現場で蒸気が選ばれる4つのメリットと用途

そもそも、蒸気って
何に使うんですか?
と聞かれたことがあります。
蒸気とは、水を加熱させると
発生する気体のことを言い、
ボイラーと呼ばれる装置で発生させます。
蒸気が現場で選ばれる
「4つのメリット」
- ✔ 引火の危険性が少ない(安全性)
- ✔ 均一な加熱ができる(高品質)
- ✔ 温度調節が簡単(操作性)
- ✔ 飛散しても害がない(クリーン)
だから、生産ラインの熱源として
欠かせない存在なんです。

主に、どのような用途で
使われているんですか?

具体的な活躍シーンを
見ていきましょう。
現場で見かける、
蒸気の代表的な使用例
- ✔ 熱交換器(お湯作りや空調加熱)
- ✔ 蒸気釜(食品の加熱・調理)
- ✔ ヒーター・プレス機(加熱乾燥)
- ✔ 消毒・殺菌(医療機器や食品容器)
用途は幅広く、さまざまな設備の
熱源として使われています。
なぜ蒸気配管に保温が必要か?省エネと安全を守る「4つの役割」
次に、発生させた蒸気を
目的地に運ぶために、
配管が必要になってきます。

その蒸気配管に保温がされていないと
どうなると思いますか?
熱のロス:
蒸気配管に保温がされていないと、
放熱によってせっかくの熱が
配管外に逃げてしまいます。
設定温度を維持するために、
結果として『燃料代の大きな損失』
につながる大きな原因となります。
また、その放出されたエネルギーで
周辺温度を上げてしまい、空調の稼働や
作業環境を悪化させてしまいます。
しかも、配管等の表面温度が高くなるので
ヤケドなどのケガのリスクも高まります。
蒸気配管の保温をすることで、
省エネ・作業環境の改善・安全対策
になります。
そのうえ、
ボイラーを休止させたときにでる
配管内に残留したドレン水の凍結も
防ぐことが出来ます。
現場を守る「保温の4つの役割」
- ✔ 省エネ(放熱を抑えて燃料代を削減)
- ✔ 作業環境改善(室温上昇を抑える)
- ✔ 安全対策(接触による火傷を防止)
- ✔ 凍結防止(冬場のトラブルを防ぐ)
保温ひとつで、
現場の安心と利益が変わります。
蒸気配管に最適な保温材は?グラスウールとロックウールの違いを徹底解説
蒸気に使う保温材の代表的なものに
蒸気配管で使われる「2つの保温材」
- ✔ グラスウール(一般的で高断熱)
- ✔ ロックウール(高温の配管に向く)
用途や温度帯で最適な素材を選びます。
があります。
他にも
ケイ酸カルシウムや撥水パーライト
といったものもありますが、
今回は、現地で加工しやすい
グラスウールとロックウールを
説明していきたいと思います。
【200℃以下】安価で断熱性に優れた「グラスウール」の特徴
🏛️ 外部リンク・出典
公共建築工事標準仕様書(機械設備工事編)
第3章 保温、塗装及び防錆工事
保温帯及び波形保温板は、
JIS A 9504によるものとし、
保温板、保温筒、保温帯及び
波形保温板は密度40K以上
のものとする。
※40K=密度のこと。数字が大きいほど
繊維が詰まっています。
【600℃以下】高温配管の定番「ロックウール」の特徴と耐熱性能
🏛️ 外部リンク・出典
公共建築工事標準仕様書(機械設備工事編)
第3章 保温、塗装及び防錆工事
フェルト及びブランケットは、
JIS A 9504によるものとし、
保温板は1号又は2号、保温帯は1号、
フェルトは密度40kg/㎥以上、
ブランケットは1号とする。
※JIS規格に基づいた、より高い耐熱性能を
持つ素材の規定です。
どっちを選ぶ?グラスウールとロックウールの性能・価格比較まとめ
| 比較項目 | グラスウール(GW) | ロックウール(RW) |
|---|---|---|
| 主原料 | リサイクルガラス | 天然岩石 |
| 耐熱温度 | 200℃以下 | 600℃以下 |
| 価格帯 | ◎ 安価(コスパ良) | △ 比較的高い |
| 耐火性能 | 不燃材料 | 不燃材料 |

当サイトオリジナル:グラスウールとロックウールの性能比較
外装材・ラッキングの選び方|亀甲金網から板金仕上げまで環境別に紹介
外装材の選び方ですが、
今回、既存でついていた、
昔ながらの「綿テープ+塗装」は、
経年劣化でパリパリに割れたり、
中身の保温材が飛び出したり
しやすいのが難点です。
今回の「亀甲金網」仕上げは、
耐久性が高く、点検もしやすいため、
最近では、こちらが主流になっています。
外装材には、

他にどのような種類があって
どんな用途で取り付けるの?
といった目安を紹介していきます。
環境に合わせた「外装材」の使い分け
- ✔保温材+鉄線:
天井裏など人目につかない場所 - ✔保温材+亀甲金網:
倉庫や機械室での剥離防止に - ✔保温材+カラー鋼板:
屋内での見栄えや屋外での保護 - ✔保温材+ステンレス鋼板:
高い耐食性が必要な屋外に
費用や設置環境で、
最適な内容は変わります。
他にもいろんな種類の外装材や補助材が
あるのであくまで参考程度の目安として
記載させていただきます。

よく耳にする、
ラッキングってなんですか?
意外と知らない
「ラッキング」の定義
- ✔ ラッキングとは:
保温材の上に「薄い金属板」を巻く
施工の総称です。 - ✔ ほぼ同じ意味:
「カラー鋼板を巻く」=
「ラッキングする」と捉えてOK。
現場では「板金(ばんきん)」と
呼ばれることも多いですよ!
まとめ:蒸気配管の保温見直しはコスト削減への最短ルート
加温・加湿・乾燥・殺菌・動力など、
多用途で活躍する「蒸気」。
そのエネルギーをロスなく
届けるためには、配管への
適切な保温が不可欠です。
- 確実な燃料代削減(省エネ):
設備更新に数千万円かける前に、
「保温のやり直し」を
検討してください。わずかな
コストで燃費が劇的に改善します。 - 設備の寿命を延ばす(資産保護):
熱劣化や結露から配管を守り、
将来的なメンテナンスコストを
抑制します。 - 作業環境の改善:
放熱による室温上昇を抑え、
夏場の現場でも快適な作業を
可能にします。 - 安全対策の徹底:
露出部をなくすことで、不慮の
接触による「火傷事故」の
リスクを未然に防ぎます。
「もう省エネの手立てが思いつかない」
とお悩みの方は、
一度工場内の保温状況を再点検
してみてください。正しい断熱こそが、
無駄なコストを削る最短ルートです。
賢い省エネで設備管理を。

今は『古い会社を中から変える』
という挑戦の真っ最中です。
そのリアルなドタバタ劇を
物語にしてみました。
もしよかったら、
第1話だけでも覗いてみてください。
📖 【第1話】密室の甘い毒
ありがとうございました。