CHECK この記事でわかること ▼ 開く
- ✔ 蒸気・水・油別ガスケット選定基準:
「これって蒸気に使える?」の悩み
を即解決。流体と温度に適した材質
選びの正解を解説します。 - ✔ ガスケット厚さの使い分け:
シール性と作業性を左右する
ガスケットの「厚さ」の選び方。
配管サイズに応じた最適な厚みの
基準を公開。 - ✔ 「呼び圧力(5K/10K)」の注意点:
選定ミスを防ぐための重要項目。
温度変化による圧力変動や、
規格による違いを詳しく解説。 - ✔ 配管トラブルを未然に防ぐ知識:
ただの消耗品で終わらせない、
フランジ接続の信頼性を高めるため
の正しい知識と選定テクニック。

この紙みたいな
フランジガスケットは、
温水に使えますか?

ジョイントシートですね。
問題ないですよ。

蒸気にも使えますか?

このタイプなら使えますよ。

じゃあ、今週使うので
8枚ほど持ってきてください。
というやりとりの後、
フランジガスケットの
注文をいただきました。
今回は、
フランジガスケットを
紹介していきたいと思います。
フランジガスケットの役割と重要性|漏れを防ぐ仕組み
フランジガスケットとは、
フランジとフランジを
つなぎ合わせるときに使う
ガスケットのことを言います。
主な用途は、
- 流体の漏れを防ぐシールの役目
- フランジ面の保護
の2つです。
フランジ接続は、ネジ込み接続に比べて、
分解・組立が簡単というメリットがあり
よく使われている配管の接続方法です。
ここでいうフランジとは、
円筒形の配管から出っ張った
ツバ状の配管継手
のことを指します。
参考:フランジパッキンの特長
株式会社MonotaRO
ガスケットの種類と選び方|ジョイントシートからうず巻き形まで
ガスケットの種類と特徴を
簡単にまとめてみました。
| ガスケット種類 | 特徴 |
| ジョイントシート系 ガスケット |
繊維材料に ゴムバインダーと充填剤を 混ぜた柔軟性のあるガスケット |
| ゴム系ガスケット | 低面圧でも安定したシール性を 持つガスケット。 |
| フッ素樹脂系 ガスケット |
フッ素樹脂の耐熱性・ 耐薬品性・非粘着性を 持つガスケット |
| 黒鉛系ガスケット | 耐熱性・耐薬品性に優れた 極低温から高温まで 使用できるガスケット |
| うず巻き形ガスケット | 高温・高圧で使用できる 高性能ガスケット |
ガスケット材質は、
流体・温度によって使える材質が
決まっているので、
調査・確認してから使用してください。
参考:ガスケット
ニチアス株式会社
流体・温度別:ガスケット材質の選定基準
使用温度における代表的な
ガスケットの種類をまとめました。
| 使用温度 | ガスケット種類 |
| 100℃以下 | ジョイントシートガスケット |
| 200℃以下 | フッ素樹脂系ガスケット |
| 260℃以下 | 高機能ジョイントシートガスケット |
| 300℃以下 | 高機能ジョイントシートガスケット |
| 400℃以下 | 黒鉛系ガスケット |
| 450℃以下 | うず巻き形ガスケット |
| 810℃以下 | うず巻き形ガスケット |
水・油・薬品・ガスなど
流体によってガスケットの種類を
選定する必要があります。
全面座・平面座|フランジガスケットの形状別特徴とメリット
フランジガスケットの形状と特徴も
まとめました。
| ガスケット形状 | 特徴 |
| 全面ガスケット |
|
| 内ガスケット |
|
| 耳付き内ガスケット |
|
参考:ジョイントシートに関するご質問
ニチアス株式会社
失敗しないガスケット厚さの決め方|1.5mmと3.0mmの使い分け
ジョイントシートは、
厚さが薄いとシール性が良くなります。
逆に厚いとフランジの歪の吸収や
配管長さの調整といった
作業性が良くなります。
流体・配管サイズ別におすすめの
ガスケット厚さもまとめてみました。
| 流体 | 配管サイズ | おすすめ厚さ |
| 水・油系 | 150A以下 | 1.5mm |
| 200A以上 | 3.0mm | |
| ガス系 | 全サイズ | 1.5mm以下 |
| 蒸気・熱水 | 全サイズ | 1.5mm |
参考:製品詳細
ニチアス株式会社
今さら聞けない「呼び圧力(5K/10K)」の基礎知識と注意点
フランジには、
「呼び圧力」
と呼ばれるフランジの耐圧強度を示す
呼び名があります。

5K・10K・16K・20K・・・・
と表記されているのを
見たことありませんか?

これが、「呼び圧力」です。
現在は、フランジの最高使用圧力は、
MPa表記になっていますが
以前は、kgf/c㎡でした。
そのKが残っているようです。
また、温度によって最高使用圧力が
変化するので注意して下さい。
呼び圧力が違うと、
外径・ボルトサイズ・ボルト位置
フランジ厚みも違うので
選定時は注意して下さい。
フランジガスケット選定の要点まとめ|配管トラブルを防ぐために
フランジで配管を接続するときは、
フランジガスケットが必需品になります。
配管内部が詰まったときに
分解・清掃・メンテナンスが
楽になるので、
よく使われる接続方法です。
また、
ネジ込み接続に比べて
漏れ対策や強度・作業性が楽で信頼性が
高いことからよく使われています。
フランジ接続のスキマを埋めるために
適切なフランジガスケットを
選んでください。

今は『古い会社を中から変える』
という挑戦の真っ最中です。
そのリアルなドタバタ劇を
物語にしてみました。
もしよかったら、
第1話だけでも覗いてみてください。
ありがとうございました。
よくある質問(FAQ)
Q1. ジョイントシートは
蒸気配管に使えますか? ▼
ジョイントシートを選んで下さい。
一般的なジョイントシートを蒸気に
使用すると、早期に劣化・漏れが
発生する恐れがあります。
蒸気・熱水用として設計された
ジョイントシートを選定し、
必ず温度上限を確認してください。
Q2. ガスケットの厚み
(1.5mm/3.0mm)の選び方は? ▼
判断します。
シール性能を重視する場合は、
薄い「1.5mm」が最適です。
一方、フランジ面に多少の歪みが
ある場合や、配管の面間調整が
必要な箇所には、馴染みの良い
「3.0mm」が適しています。
基本的には薄い方が安定した
シール力を発揮します。
Q3. 呼び圧力(5K/10K)が
違うとどうなる? ▼
破損の原因になります。
呼び圧力はフランジの耐圧強度を
示す指標ですが、これによって
ガスケットの外径やボルト穴の位置
が異なります。合わない規格を無理
に取り付けると、均等に締め付け
られず漏れが発生するだけでなく、
ボルトの破断事故に繋がるため、
必ず一致させる必要があります。
Q4. なぜガスケットは
漏れを防げるの? ▼
密閉します。
金属同士の面だけでは、微細な凹凸
により流体が漏れてしまいます。
ガスケットを挟んでボルトで締め
付けることで、ガスケットがその
微細な隙間に食い込み、物理的に
流体を遮断します。材質が流体に
負けない「耐薬品性・耐熱性」を
持っていることが大前提です。
