現場で赤さびの落とし方!さび止め塗料?表面処理?防錆処理の重要性

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表面処理

夏休みがあけたら

ロール表面にサビが出ていた。

金型のサビがひどい。

クリーンルームの

空調止めたらサビた。

という、

サビのトラブルのお問い合わせを

数件いただきました。

とはいえ

食品工場には
薬品使えないし・・・

この部分には
傷がつけれない・・・

空気の循環が必要。

というように

各工場・工程ごとに対処の方法が

違うので悩んでしまいます。

 

あなたは、

サビで困ったことはありませんか?

今回は、
サビの除去と防錆について
紹介していきたいと思います。

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鉄はサビて当たり前!!

なんで鉄はサビるの?

をきちんと説明できますか?

鉄はサビて当たり前!!

ということを頭に入れておくと

今後の対処が変わってくるのではないか?

と思います。

 

鉄は、ご存じの通り、

鉄鉱石から作られています。

しかし、

その鉄鉱石の主成分が

酸化鉄であることをご存じですか?

鉄鉱石から鉄を作るには、
酸素を奪って人工的に取り出します。

そのため、鉄はほおっておくと
自然の姿に戻ろうとして
再び酸素と水を取り込んで、
サビが発生します。

なので、鉄がサビようとするのは

当たり前のことなんです。

 

ちなみに酸素のない真空では、

サビは発生しません。

今回お話させていただくサビは、
赤サビを指しています。

赤サビは、水に溶けやすく
非常にもろい性質を持っています。
しかも、下地の保護が出来ないので
いつまでも腐食し続けます。

今回のサビ取り作業

今回のサビ取り作業の依頼内容は、

製品を送るロールについた
軽度なサビの除去をお願いしたい。

という依頼でした。

サビ取り剤などの

薬品は使えますか?

と確認すると

薬品残りは問題になるので

使用したくない!!

という話をされたので

物理的な除去にしましょう。

ということで、

磨いて除去するということになりました。

 

現場を確認すると、硬質クロムメッキが

施されているロールでした。

硬い金属ブラシを使うと

傷つく恐れがあるので、

キズが付きにくいナイロン素材の

カップブラシを使うことにしました。

少し磨いてみて、

問題がなさそうだったので

2日がかりで磨いてサビを除去しました。

 

一応、お客様には

硬質クロムメッキの表面が

サビたということは、
下地素材からきている

可能性があります。

ということを伝えました。

硬質クロムメッキは、
内部にマイクロクラックを
持っているメッキなので、
表面の見た目が良くても、
『下地がすでに腐食している!』
場合があるので注意が必要です。

メッキを剥離してびっくり!!

ということは、

よくあるので気を付けてください。

 

サビをとる方法

色んなサビを除去する方法はありますが、

現場でできる方法は、

  • 工具を使った物理的除去
  • 薬品を使った化学的除去

の2種類になると思います。

物理的な方法

薬品が使えない場所などでは、

物理的にサビを削って落とす

という方法があります。

使用する工具は、

  • サンドペーパー
  • 鋼線ブラシ
  • ステンレスブラシ
  • 真鍮ブラシ
  • ナイロンブラシ
  • 樹脂ブラシ
  • サビ取りバフ

があります。

鋼線やステンレスブラシは、

硬いので頑固なサビには効果的です。

ただ、キズ付くのがまずい場所では、

柔らかい材質から試してください。

化学的方法

化学的方法は、

酸性・アルカリ性・中性

といろんなタイプの薬品を使い、

素材に合わせたサビを除去する

方法があります。

代表的なサビ取り剤のタイプは、

  • スプレータイプ
  • 液体タイプ
  • ペーストタイプ
  • 赤サビ転換剤

などがあります。

私の知り合いのお菓子屋さんは、
少し前まで、お菓子の型板を
水酸化ナトリウムで煮込んで
脱脂やサビ取りをしてました。

今は、薬品の後処理が

大変なので使っていない。

と言っていました。

サビを除去するには色々な方法があるので

素材に合った方法を確認して

試してみてください。

サビから守る方法!

せっかくサビを落としても、

保護せずにそのままにしておくと

またサビてしまいます。

 

設備をサビから保護するには、

  • 表面処理
  • 塗装
  • 湿度・水分の除去
  • 酸素の除去
  • 防錆油
  • 防錆紙(防錆フィルム)

といった方法があります。

ただし、こちらも素材によって

使用できるものとできないものがあるので

使用の際は、サビから守りたいものの

材質・用途を確認してから

使用して下さい。

まとめ

サビは、金属の表面から発生します。

 

しかし、サビの原因である

酸素や水が、直接触れないように

表面処理や防錆アイテムを使用して

サビを防ぐことが出来ます。

 

100年以上使用されている

鉄橋などの建造物が、

現役で使用されているように

常日頃のメンテナンスにより、

寿命が大幅に変わってきます。

 

身の回りにある設備の手入れを

一度、検討してみてはいかがでしょうか?

 

ありがとうございました。