はめあい交差の決め方は?h7とH7・すきまばめとしまりばめって何

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規格

通常のスライドブッシュと

シャフト交差は、

g6が前提となっています。

しかし、今回使用する
精密スライドブッシュの

推奨シャフト交差は、
h6交差なのでg6交差の
シャフトを使用すると、

ガタツキが目立つ恐れがあります。

という連絡を受けた後輩が、

はめあい交差表をみても、

意味が分からない・・・。

と悩んでいました。

 

後輩に説明して、表の見方を

理解してもらいました。

実は、「今更聞けない」や「分からない」

といった人が多いのではないかと思い、

この記事を書くことにしました。

あなたは、

交差の種類で悩んでいませんか?

 

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表の見方が分からない

交差表だけに限らず、

カタログやグラフを見て調べるときって、

慣れてないこともあり辛くないですか?

 

私もこのブログをはじめてから、

聞いたことのない名称や

慣れない用語が多すぎて、

調べることに時間がかかり

考えているだけで、時間が過ぎてしまい

「何も進んでいない!!!」

というときが多々あります。

 

今回は、そんなことにならないよう

簡単に分かりやすく

説明していきたいと思います。

はめあいの種類

はめあいとは、

穴と軸が組み合わされるとき

3種類のはめあいが存在します。

すきまばめ

穴の寸法が、

軸の寸法より大きいときの差を

『すきま』と言います。

引き出しと机や、

ベアリングにシャフトを通す

といった場合に使用され、

ガタツキがあっても問題なく

使用ができるものが代表的な

例になります。

Point

部品同士が簡単に、分解・組立が
できるものがすきまばめです。

 

しまりばめ

穴の寸法が軸の寸法より小さいときの差を

『しめしろ』と言います。

穴と軸を永久・半永久的に固定する場合に

使用するといった場合に使用されます。

そのため、

部品同士の分解・組立が困難で、

一度組んだ場合、部品を損傷させずに

分解することは困難です。

Point

圧入や焼きばめといった場合に
使われるのがしまりばめです。

 

中間ばめ

頻繁に摺動しない部分や

精密な位置決めする部品

といったものから、

潤滑剤を使用すれば、

手で動かせるはめあいといった

幅の広いはめあいになります。

Point

すきまばめとしまりばめの中間の
はめあいを中間ばめと言います。

 

表の見方

アルファベットのイメージ

d:がたがたのすきまばめ
e:油膜が十分できる程度のすきまばめ
g:ほぼ油が漏れない程度のすきまばめ
h:しっくりばめ
k:割と緩めのたたきばめ
m:相当強いたたきばめ
p:焼きばめ

 

後輩と同じように、表の見方や意味が

分からない方が、意外と多いと

感じました。

この記事を見ていただいたあなたには、

図面記号の意味が分からないといった

同じ悩みを解決できるのではないか

と思います。

意外と多い加工トラブル

意外に多いのは、寸法交差の

指示不足による加工トラブルです。

現場でスケッチした手書きの図面が

トラブルを招く原因だったりします。

手書きの図面に、

寸法公差を入れてくれる人は

あまりいないですからね。

そんな時は、

このシャフトは、

どのように使用するのか?

この穴は、何の目的があるのか?

などを確認し、理解するだけでも

格段にトラブルの発生を減らすことが

出来ますし、

逆に、加工精度が必要のない箇所に

精度の高い加工をしてしまう

可能性もあります。

そんな時は、

必要以上に余計な費用が掛かって

迷惑をかけてしまうので、

注意が必要です。

 

また、今回の後輩のように

Point

推奨された軸交差を確認せずに
使用してしまうと
「思ったような効果が得られない。」
といった結果になってしまう。

 

可能性があるので、

一度公差を確認してみてください。

まとめ

軸受けやシャフトに書かれていた

交差の意味を分かって

いただけたでしょうか?

現在ついている軸受けの型式

だけではなく、穴交差やシャフトの

軸交差などを調べてみるのも

有効だと思います。

これを知っていると、図面を見た時に、

「どの程度の精度で
組まれた機械なのか?」

といったことが分かるようになります。

 

ありがとうございました。