フッ素樹脂含浸メッシュコンベアベルトの蛇行が直らない原因は装置?

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メンテナンスのため、

乾燥工程で使用している

フッ素樹脂含浸焼成メッシュベルトを

購入・交換していただいたのですが、

ベルトがまっすぐ進まない『蛇行』が

おさまらないという連絡を受けたので、

確認に行ってきました。

 

訪問すると、

生産を開始しないといけない。

という理由で、ベルトを無理やり

レバーブロックで伸ばして

使用されており

ベルトが悪いので

交換してほしい!!

と言われたので、メーカーと相談して

新しいベルトを用意してもらい

交換して検証することにしました。

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フッ素樹脂含浸メッシュベルトと交換方法

100℃程度の熱風で、

製品を乾燥させる工程に、

幅が2メートルで長さが18メートルの

「フッ素樹脂含浸のメッシュベルト」

が使われています。

Point

交換方法は、新しいベルトを
古いベルトの端に貼りつけて、
古いベルトを引っ張ることで、
間違った経路になることなく
新しいベルトに入れ替えることが
出来ます。

 

古いベルトと同じ方法の、

「ループレーシング法」

と呼ばれる方法で、ベルトを輪っかに

することにしました。

テークアップ型プーリーによる ベルトテンション調整

Point

設備には、テークアップ型
と言われるベアリングユニットが
ついていたので、試運転をしながら、
ベアリングユニットのネジを回して
左右のプーリの角度を調整して
蛇行をおさえる手法をとりました。

 

しかし、どれだけ調整しても左に左に

寄ってしまいます。

伸びの少ないフッ素樹脂ベルトは

蛇行する傾向にあるとはいえ、

なにかがおかしい?

と思いました。

設備についている蛇行調整機が原因!!

お客様には、

メーカーの作り方が

おかしい!!

と言われましたが、

メーカーさんに気を付けて作って

いただいたのにそんなわけない。

と、お客様に言いながらも

なぜ??蛇行するんだろう??

2回もメーカーさんが

間違えるかなぁ??

と設備を眺めていました。

すると、

ん??蛇行調整機で

蛇行が矯正されない!

ということに気づきました。

見つけるまでに、

2時間以上かかりましたけど。

蛇行調整機のゴムロールの
表面が劣化していて

硬化がひどいのですべってる。

ことが原因だったんです。

Point

ロール表面にシリコンテープを
貼ってみたら、ベルトがまっすぐ
進むようになりました。

 

フッ素樹脂ベルト自体が滑りやすい

Point

フッ素樹脂は、
「フライパンのフッ素コーティング」
でおなじみなので、
ご存じだと思いますが
耐熱温度が高く、汚れが付きにくい
性質を持っています。

 

汚れが付きにくい!

ということは、

「フッ素樹脂含浸ベルト自体が
滑りやすい。」

という特徴を持っていることになります。

 

ところが今回、長年使用していたので、

表面の樹脂がなくなってしまい、

滑らない耐熱ベルトになってしまった

のだと考えられます。

 

今回、新品にしたことで滑りが良くなり

硬いゴムでは、蛇行の調整が

出来なくなってしまったようです。

「今まできちんと動いていたのに、

交換したらダメになった。」

ということが、まれにあるので交換時には

十分に注意する必要があります。

まとめ

まとめ

ベルトを交換する前までは、
古いベルトだったので、
硬くなったゴムでも蛇行が
調整できていたのかもしれません。

しかし、
滑りが良くなった新しいベルトは、
硬いゴムでは蛇行を戻せなくなって
しまったようです。

 

お客様の設備不良が原因で

蛇行していたので

施工費とベルト2本分の130万円程度

を支払っていただくことで、お客様にも

メーカーさんにも納得してもらいました。

 

おかしい動きをするようになったのは、

設備に問題がある可能性があるので、

「急いで動かさないと

いけないこともある。」

と思いますが、

一度、じっくり原因を

探ってみてはいかがでしょうか??

早く帰りたい気持ちも分かりますが・・・

 

ありがとうございました。