![](https://60you1.com/wp-content/uploads/2020/08/yuji2.jpg)
圧力計に
水が溜まっているので
交換してもらえますか?
![](https://60you1.com/wp-content/uploads/2020/08/you1-2.jpg)
ちょっと見せてもらって
いいですか?
![](https://60you1.com/wp-content/uploads/2020/08/you1-2.jpg)
これは、
『グリセリン封入圧力計』
なので、このまま使用して
問題ないです。
![](https://60you1.com/wp-content/uploads/2020/08/yuji2.jpg)
わざと『液体を
入れている圧力計』
ということですか?
![](https://60you1.com/wp-content/uploads/2020/08/you1-2.jpg)
そうです。
![](https://60you1.com/wp-content/uploads/2020/08/yuji2.jpg)
なぜ通常の圧力計では
ないんですか?
![](https://60you1.com/wp-content/uploads/2020/08/you1-2.jpg)
ポンプの吐出側に
ついているからです。
![](https://60you1.com/wp-content/uploads/2020/08/yuji2.jpg)
吐出側だと
なぜダメなんですか?
![](https://60you1.com/wp-content/uploads/2020/08/you1-2.jpg)
通常の圧力計だと、
ポンプの振動や脈動によって
すぐ壊れたり、針が振れて
正確に読めません。
![](https://60you1.com/wp-content/uploads/2020/08/yuji2.jpg)
グリセリンを入れると
どうなるんですか?
![](https://60you1.com/wp-content/uploads/2020/08/you1-2.jpg)
グリセリンを入れることで
振動が抑制され
針の振れが小さくなるので
寿命も延びます。
![](https://60you1.com/wp-content/uploads/2020/08/yuji2.jpg)
なるほど。
だからグリセリンが封入
されているんですね。
という、やりとりがありました。
今回は、圧力計について
簡単に分かりやすく
紹介していきたいと思います。
圧力計の種類と役割
![](https://60you1.com/wp-content/uploads/2020/08/yuji2.jpg)
そもそも圧力計って
何ですか?
![](https://60you1.com/wp-content/uploads/2020/08/you1-2.jpg)
圧力計は、
水など液体の圧力や
空気圧やガス圧など気体の圧力
を計測する機器です。
![](https://60you1.com/wp-content/uploads/2020/08/yuji2.jpg)
名前の通り
『圧力を計測する機器』
ですね。
![](https://60you1.com/wp-content/uploads/2020/08/you1-2.jpg)
圧力計にも種類があり
- 重錘形圧力計
- 液柱形圧力計
- デジタル圧力計
- 機械式圧力計
があります。
![](https://60you1.com/wp-content/uploads/2020/08/yuji2.jpg)
今回の圧力計は、
どれになるんですか?
![](https://60you1.com/wp-content/uploads/2020/08/you1-2.jpg)
今回の圧力計は、
機械式圧力計です。
![](https://60you1.com/wp-content/uploads/2020/08/you1-2.jpg)
ただし、
機械式圧力計にも
種類があり
- ブルドン管圧力計
- ベローズ式圧力計
- ダイヤフラム式圧力計
等があります。
![](https://60you1.com/wp-content/uploads/2020/08/yuji2.jpg)
今回、
私が使っていた圧力計は、
どれになりますか?
![](https://60you1.com/wp-content/uploads/2020/08/you1-2.jpg)
今回使用していたものは、
ブルドン管圧力計と呼ばれるもので
『汎用圧力計』や『普通圧力計』
とも呼ばれており、
最も多く使用されています。
参考:普通形圧力計
長野計器株式会社
![](https://60you1.com/wp-content/uploads/2020/08/yuji2.jpg)
汎用圧力計や
普通圧力計って
ブルドン管圧力計
の事なんですね。
-
圧力計は、水など液体の圧力や
空気圧やガス圧など気体の圧力
を計測する機器。 -
圧力計には『重錘形圧力計』
『液柱形圧力計』
『デジタル圧力計』
『機械式圧力計』がある。 -
機械式圧力計には
『ブルドン管圧力計』
『ベローズ式圧力計』
『ダイヤフラム式圧力計』
等がある。 - ブルドン管圧力計は、
『汎用圧力計』『普通圧力計』
とも呼ばれており、
最も多く使用されている。
圧力計の構造と用途
![](https://60you1.com/wp-content/uploads/2020/08/yuji2.jpg)
圧力計に種類があるのは
分かりました。
![](https://60you1.com/wp-content/uploads/2020/08/yuji2.jpg)
違いを教えて下さい。
![](https://60you1.com/wp-content/uploads/2020/08/you1-2.jpg)
まず、ブルドン管圧力計
から説明します。
![](https://60you1.com/wp-content/uploads/2020/08/you1-2.jpg)
ブルドン管と呼ばれる
片側を閉じた円形に巻いた
金属パイプに圧力をかけて、
円形が、直線になろうとする端部の
位置変化量で圧力を測定します。
![](https://60you1.com/wp-content/uploads/2020/08/yuji2.jpg)
ブルドン管圧力計は、
巻いた金属パイプに
圧力をかけて測定する
方法なんですね。
![](https://60you1.com/wp-content/uploads/2020/08/you1-2.jpg)
ブルドン管圧力計は、
測定できる範囲が広いので
一番多い場面で使用されます。
![](https://60you1.com/wp-content/uploads/2020/08/yuji2.jpg)
だから、
汎用圧力計や普通圧力計と
呼ばれているんですね。
![](https://60you1.com/wp-content/uploads/2020/08/you1-2.jpg)
次は、
ベローズ式圧力計ですが、
2MPa程度までの低い圧力範囲を
測定したい時に使用されます。
![](https://60you1.com/wp-content/uploads/2020/08/yuji2.jpg)
比較的低い圧力で
使用されるんですね。
![](https://60you1.com/wp-content/uploads/2020/08/you1-2.jpg)
ベローズと呼ばれる
ジャバラ形状の薄肉金属で
作られており、ブルドン管と比べ、
有効面積が大きく取れるので
低い圧力測定に向いています。
![](https://60you1.com/wp-content/uploads/2020/08/yuji2.jpg)
ベローズ式圧力計は、
ジャバラ状の風船に
圧力をかけて測定する
方法なんですね。
![](https://60you1.com/wp-content/uploads/2020/08/you1-2.jpg)
最後は
『ダイヤフラム式圧力計』
ですが、
粘度の高い液体や腐食性が強い液体
の場合に使用します。
![](https://60you1.com/wp-content/uploads/2020/08/yuji2.jpg)
ダイヤフラム式は
ブルドン管とは
何が違うんですか?
![](https://60you1.com/wp-content/uploads/2020/08/you1-2.jpg)
ブルドン管は、
先ほどもお話しした通り
金属パイプに流体を流して
圧力を測定します。
![](https://60you1.com/wp-content/uploads/2020/08/you1-2.jpg)
その為、
粘度の高い液体を流すと
すぐに詰まってしまいます。
![](https://60you1.com/wp-content/uploads/2020/08/yuji2.jpg)
腐食性が高い液体の場合も
ブルドン管が腐食して
しまいますもんね。
![](https://60you1.com/wp-content/uploads/2020/08/you1-2.jpg)
なので、
ブルドン管と流体の間を
ダイヤフラムで仕切ることで
直接、流体がブルドン管に
触れることなく
測定することが出来ます。
![](https://60you1.com/wp-content/uploads/2020/08/yuji2.jpg)
ダイヤフラムの材質を
流体に合わせて選定する
必要がありますね。
![](https://60you1.com/wp-content/uploads/2020/08/you1-2.jpg)
ダイヤフラムの材質は、
- ステンレス
- タンタル
- チタン
- テフロン
等があります。
参考:圧力のお話-
第3回 弾性式圧力測定法(その1)
株式会社エム・システム技研
-
ブルドン管圧力計は、
測定できる範囲が広いので
一番多い場面で使用される。 -
べローズ式圧力計は、
有効面積が大きく取れるので
低い圧力測定に向いている。 -
ダイヤフラム式圧力計は、
粘度の高い液体や
腐食性が強い液体に使用する。 -
ダイヤフラムの材質には、
『ステンレス』『タンタル』
『チタン』『テフロン』
等がある。
取付ネジ形状の違い
![](https://60you1.com/wp-content/uploads/2020/08/yuji2.jpg)
圧力計のネジの先端に
突起があるものと
無いものがあります。
![](https://60you1.com/wp-content/uploads/2020/08/yuji2.jpg)
この違いは何ですか?
![](https://60you1.com/wp-content/uploads/2020/08/you1-2.jpg)
突起の『ある』『なし』は、
ネジ形状が違うからなんです。
![](https://60you1.com/wp-content/uploads/2020/08/yuji2.jpg)
なぜネジ形状が違うと
突起の形状が違うんですか?
![](https://60you1.com/wp-content/uploads/2020/08/you1-2.jpg)
突起があるタイプは、
『平行ねじ』が用いられており
アルファベットのGで表されます。
![](https://60you1.com/wp-content/uploads/2020/08/you1-2.jpg)
突起がないタイプは、
『テーパーねじ』が用いられており
アルファベットのRで表されます。
![](https://60you1.com/wp-content/uploads/2020/08/yuji2.jpg)
平行ねじとテーパーねじは
何が違うんですか?
![](https://60you1.com/wp-content/uploads/2020/08/you1-2.jpg)
平行ねじは、
ねじの太さが、ずっと同じなので
止水能力がありません。
そのため、
パッキンを使って止水します。
![](https://60you1.com/wp-content/uploads/2020/08/yuji2.jpg)
パッキンを取り付けるために
突起がついているんですね。
![](https://60you1.com/wp-content/uploads/2020/08/you1-2.jpg)
また、テーパねじは、
先端にいくほど細くなっており
ねじ込んでいくと面で当たるので
シールテープを巻いて止水します。
![](https://60you1.com/wp-content/uploads/2020/08/yuji2.jpg)
なるほど、
突起のある・なしは
ねじの形状の違いから
なんですね。
-
圧力計のネジの先端には、突起が
あるものと無いものがある。 -
突起があるタイプは、
『平行ねじ』
が用いられておりGで表される。 -
突起がないタイプは、
『テーパーねじ』
が用いられておりRで表される。 -
平行ねじは、ねじの太さが同じ
なのが特徴で、止水能力が
ないためパッキンを使って
止水する。 -
テーパねじは、先端にいくほど
細くなっているのが特徴で
ねじ込んでいくと面で当たるため
シールテープを巻いて止水する。
圧力計のアクセサリ
![](https://60you1.com/wp-content/uploads/2020/08/yuji2.jpg)
振動対策には、
『グリセリン封入圧力計』
![](https://60you1.com/wp-content/uploads/2020/08/yuji2.jpg)
粘性や腐食性がある流体は
『ダイヤフラム式圧力計』
![](https://60you1.com/wp-content/uploads/2020/08/yuji2.jpg)
ということは分かりました。
その他に何かありますか?
![](https://60you1.com/wp-content/uploads/2020/08/you1-2.jpg)
それでは、
基本的なアクセサリについて
紹介していきます。
![](https://60you1.com/wp-content/uploads/2020/08/you1-2.jpg)
まず、
『メートルコック』『ゲージコック』
『ゲージバルブ』といった、
測定流体が圧力計に流れるのを
遮断するものがあります。
![](https://60you1.com/wp-content/uploads/2020/08/yuji2.jpg)
何に使用するんですか?
![](https://60you1.com/wp-content/uploads/2020/08/you1-2.jpg)
これらを付けることで、
圧力計が故障しても
機械を作動させたまま
圧力計の交換ができます。
![](https://60you1.com/wp-content/uploads/2020/08/yuji2.jpg)
コックとバルブは
何が違うんですか?
![](https://60you1.com/wp-content/uploads/2020/08/you1-2.jpg)
基本的に構造が
違うんですが、
コックよりバルブの方が、
高い圧力を遮断することが
出来ます。
![](https://60you1.com/wp-content/uploads/2020/08/yuji2.jpg)
では、圧力計の下にある
一回転している
パイプは何ですか?
![](https://60you1.com/wp-content/uploads/2020/08/you1-2.jpg)
あのパイプは、
『サイフォン管』と呼ばれており
蒸気などの高温の流体から
圧力計を保護してくれます。
![](https://60you1.com/wp-content/uploads/2020/08/yuji2.jpg)
どうやって
保護するんですか?
![](https://60you1.com/wp-content/uploads/2020/08/you1-2.jpg)
高温の流体が
サイフォン管を通ることで
放熱され、高温流体が圧力計に
流れるのを防いでくれます。
![](https://60you1.com/wp-content/uploads/2020/08/yuji2.jpg)
直接高温の流体が
圧力計に流れるのを
防いでくれるんですね。
![](https://60you1.com/wp-content/uploads/2020/08/you1-2.jpg)
ほかにも、O型やU型の
『メートルパイプ』
等もあり、
サイフォン管と同様で
水を入れて使用します。
![](https://60you1.com/wp-content/uploads/2020/08/yuji2.jpg)
何か他にもありますか?
![](https://60you1.com/wp-content/uploads/2020/08/you1-2.jpg)
あとは、急な脈動や
振動などの圧力を緩和する
『ダンプナー』
があります。
参考:カタログ
パイプサイホン
長野計器株式会社
-
『メートルコック』
『ゲージコック』
『ゲージバルブ』は、測定流体が
圧力計に流れるのを遮断するため
に使用する。 -
メートルコックやバルブを使うと、
圧力計が故障した場合でも、
機械を停止させずに交換できる。 -
コックよりバルブの方が、
高い圧力を遮断することが
出来る。 -
蒸気を流すときに使用する、
一回転しているパイプは
『サイフォン管』
と呼ばれている。 -
高温の流体がサイフォン管を
通ることで放熱され、
圧力計に高温流体がかからない。 -
O型やU型などの
メートルパイプには、
サイフォン管と同様に
水を入れて使用する。 -
急な脈動や振動などの
圧力を緩和する
『ダンプナー』がある。
まとめ
圧力計は、様々な場面で
使用されている計測機器です。
圧力計の選定や使い方を理解して
使用することで、
圧力計の性能を十分に発揮させる
だけでなく、
長時間の使用することが出来ます。
あなたが圧力計を選定するときの
参考になればうれしいです。
ありがとうございました。