バンドー化学株式会社さんのブロアの省エネ駆動HFDシステムとは!

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お客様が、今年の省エネのテーマとして、

バンドー化学さんのHFDシステムを

を送風機に取り付けました。

今回、私は初めて施工したのですが、

「なかなか

割に合わない仕事だな・・・。」

と思う仕事内容でした。

 

しかし、私の仕事内容とは関係なく、

お客様に喜んでいただけた商品なので

今後、取り付けを検討されている企業様の

参考になればと思い、設置までの流れを

紹介していきたいと思います。

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平ベルト駆動システム(HFDシステム)とは

Point

Vベルト駆動方式の送風機や
空調機を、高伝動・高効率の
平ベルト駆動方式に変え、
オートテンショナー+
蛇行制御デバイスを使って
スリップを防止させることで、
高い伝動効率を実現させることが
できるので、省エネ効果が
得られるシステムです。

 

なぜ省エネなのか?

Vベルトは、Vプーリーを通るとき

曲がって通過するのですが、

厚みが厚いので、ゴムが膨らんで

しまいます。

そうすると、

プーリーに食い込んでしまうので

摩擦が大きくなってしまい、

エネルギー損失が大きくなって

しまいます。

 

ところが、

Point

HFDシステムは、平ベルト駆動
なので摩擦が小さく、屈曲による
形状変化もほとんどないので、
高い省エネ効果が得られる
という仕組みです。

 

最初から平ベルトではダメなのか?

「プーリだけを変えて、
平ベルト駆動にするのは

ダメなの?」

という相談もいただきましたが、

Vベルトは、

Vプーリーの溝にがっちりと

はまっているので、アライメントが

多少ずれていても蛇行せずに

回ってくれます。

 

ところが、

Point

平ベルトは、少しのアライメントの
ズレでも蛇行を始めてしまうんです。
それを蛇行制御デバイスをつける
ことによって平ベルトでの駆動を
可能にすることが出来るんです。

 

つまり、プーリーだけ変えても、

平ベルト駆動にするには

難しいということです。

メンテナンスフリーと長寿命化による コスト削減

新しいVベルトは、交換してすぐだと

ベルトが伸びてしまうので、

テンション調整が必要です。

 

また、

Point

長時間使い続けると、
Vベルトの側面がすり減って
痩せてしまい、伸びたように
なってしまいます。

 

その都度プーリー間のテンションを

調整する必要があります。

 

ところが、

Point

HFDシステムは、
オートテンショナー機構が
ついており、平ベルトの初期の伸びや
長期間使用しても自動でテンションを
補正してくれるので、適正張力を
維持することが出来ます。

 

そのため

メンテナンスフリー・長寿命化を

実現させることが出来るので、

メンテナンスコストを削減させる

ことが出来るというわけです。

いい事だらけのHFDシステムの何が 割に合わないのか?

事前調査が必要!

簡単に交換できると勝手に思っていた

こっちも悪いのですが、

現在の使用状況の確認が必要で、

回転数や能力を確認します。

まあ、これは仕方ないと

思うんです・・・。

 

次に、送風機の軸径・軸間・プーリー径

・デバイスの取り付け位置などの確認が

必要になります。

 

その時は、送風機を止めて測定しないと

いけないので、

Point

サイズを測るために、安全カバーを
外して、現物を測定する必要がある
ので、休日に丸一日の対応する
場合がある。

 

ことになってしまいました・・・。

納期がかかる!

HFDシステム用のプーリーが、

すでにあるのかと思っていたのですが

違ったんです・・・。

 

プーリーを1から製作するということで

Point

特注プーリーを作ることになるので
大きさによっては2ケ月~3ケ月ほど
かかる

 

場合もあるそうです。

微妙な直径のシャフトがある

Point

送風機メーカーから、
部品図面がもらえないので現物を
ばらして測定することになります。

 

バンドーさんが、以前シャフト径を

φ35とφ35.5を間違えてしまい、

HFD用の特注プーリーを作り替えた

ということもあるそうです。

安全カバーの切り欠きが必要

Point

送風機のベルト駆動・回転部に
安全対策用のカバーがついている
と思いますが、蛇行制御デバイスを
取り付けると、安全カバーに
干渉してしまうんです・・・。

 

そのため切り欠きを入れる

必要があるのですが

現場で大きく切り欠きを入れることに

なるので、お客様の安全マニュアルに

沿わない安全カバーになる

可能性があります。

その時は、追加工が必要になるので

ご注意ください。

導入前電力測定の実施

省エネ機構を導入する場合に

よくあるのが、

導入前電力と導入後電力の比較です。

Point

クランプタイプのロガーなどを使って
電力量を比較するのですが、
サンプル時間をどのくらいに
設定するかによって、
調べるデータ量が変わります。

 

今回私たちは、バンドーさんからロガーを

貸していただき、2週間のサンプリングを

実施しました。

施工前・施工後では25%とメーカーさんも

びっくりの測定結果で、どれだけ今まで

アライメントがずれていたかを知る、

いい機会のもなりました。

まとめ

設置に伴いバンドー化学さんと協力して

仕事をしましたが、バンドー化学さんの

担当の方が、大変頑張ってくれたので

何とか設置することが出来ました。

(後から聞いた話では、その担当の方も

あまり経験はなかったそうです・・・。)

 

設置後、省エネとメンテナンスフリーで

大変お客様に喜んでいただけました。

想像以上に、取り付けるにはパワーがいる

仕事でしたが、とても勉強になる面白い

仕事でした。

 

ご検討されているのであれば、後付けより

株式会社ミツヤ送風機製作所様に、

HFDシステムが備わった送風機を販売して

いますので、そちらのほうが楽かな?

と思います。

 

ありがとうございました。