オイル漏れを修理したウォーム減速機から、再び漏れた原因と部品破損

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2~3日前に

ウォーム減速機の油漏れがひどい

ということで、減速機を

オーバーホールさせていただいた

のですが、本日、

油が漏れている。

という連絡を受けたので

確認しに行ってきました。

 

確認したところ減速機の下に油が

たまっていました。

急いで安全カバーを取り外して

確認してみたところ、

Point

原因は、オイルゲージの破損
による油漏れでした。

 

「なぜ、オイルゲージが
破損していたのか?」

を検証していきたいと思います。

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オーバーホール内容

今回の作業依頼は、油漏れがひどいので

油漏れを直してほしいという依頼でした。

7年前に取り付けてから、

Point

一度もオーバーホールをしたことの
ないウォーム減速機の中の部品を
ばらして調査してみると、
オイルシールの劣化と軸の摩耗が
原因で油漏れが発生してました。

 

ということで、油漏れを直すために

清掃して、お客様から支給していただいた

ベアリングとオイルシール、

そして軸の交換作業を行いました。

入れ替え作業

およそ70Kgもある減速機のうえに、

少し複雑なところに設置しないと

いけないので、

レバーブロックなどを使い、

入れ替え作業を行いました。

Point

無事減速機の入れ替えが終わったので
お客様に、オイルを入れてもらおうと
思ったら、オイルゲージが汚れてて
中が見えないので交換してほしい
という依頼を受けました。

 

オイルの量は、多すぎても少なすぎても

問題が起こりますからね。

オイルゲージを見て、

適量いれる必要があるので、

オイルゲージを支給していただいて

交換させてもらいました。

オイルゲージの役割は?

オイルゲージの役割は、オイルの

液量を確認するためのものであり、

湯量が適量であるかを目視で

確認することが出来る計器です。

Point

オイルの量が多すぎると、
モーター側にオイルが流入したり、オイル漏れ
減速機の温度異常といった問題をおこす
可能性があります。

 
Point

逆にオイルの量が少なすぎると、
潤滑不足が原因で、ギアや
ベアリングといった部品の破損や
冷却が出来ずに、発熱異常といった
問題をおこす可能性があります。

 

その為、適切なオイルの量をいるために

オイルゲージが必要になってきます。

試運転して問題なかったはずなのに・・・

芯出しも行い、試運転もしていただいて

問題ないということで帰ったのに

なぜオイルゲージが破損した

のでしょうか?

 

考えられる原因は、ならし運転の不足

据え付け不良、潤滑油の不足、容量不足

が考えられます。

これらの中で、

「いったい何が?」

原因なのでしょうか?

Point

考えられる原因は、
いただいたオイルゲージが
最高使用温度が90℃のもので、
ならし運転の不足により、
発熱異常を起こしてしまい、
オイルゲージが温度に耐え切れずに
破損してしまったのだと考えられます。

 

据え付け不良、潤滑油の不足、容量不足

は正直考えにくいので・・・

ならし運転

ウォーム減速機は、

交換初期での使用時に高温になるので、

定格トルクの1/4、1/2、3/4のトルクで

『4時間程度の慣らし運転が必要』

と取説にも記載されています。

(各メーカーによって違うので、

取説通りに動かしてください。)

Point

ならし運転を適切に行うことで、
摩擦による発熱異常を
防止する働きがあります。

 

まとめ

滑り伝動なので温度が上昇するのは、

当然なんですが、さすがに100℃以上まで

上がりすぎると別の問題があると

考えたほうがいいと思います 。

オーバーホール後は、
1日程度ゆっくり

ならし運転してもらうべき

だったなぁ・・・。

と反省しています。

 

オイルゲージを耐熱性のあるものに

変えたことで破損することは

ありませんが、オーバーホール後の

運転には注意が必要でした。

反省です。

あなたも、オーバーホール後に一言

「ならし運転しないと

オイルゲージが破損する

可能性がありますよ。」

と伝えて

「ならし運転」を

しっかりとしてもらったほうが、

安心だと思います。

 

ありがとうございました。