この紙みたいな
フランジガスケットは、
温水に使えますか?
ジョイントシートですね。
問題ないですよ。
蒸気にも使えますか?
このタイプなら使えますよ。
じゃあ、今週使うので
8枚ほど持ってきてください。
というやりとりの後、
フランジガスケットの
注文をいただきました。
今回は、
フランジガスケットを
紹介していきたいと思います。
フランジガスケットとは
フランジガスケットとは、
フランジとフランジを
つなぎ合わせるときに使う
ガスケットのことを言います。
主な用途は、
- 流体の漏れを防ぐシールの役目
- フランジ面の保護
の2つです。
フランジ接続は、ネジ込み接続に比べて、
分解・組立が簡単というメリットがあり
よく使われている配管の接続方法です。
ここでいうフランジとは、
円筒形の配管から出っ張った
ツバ状の配管継手
のことを指します。
参考:フランジパッキンの特長
株式会社MonotaRO
種類と特徴
ガスケットの種類と特徴を
簡単にまとめてみました。
ガスケット種類 | 特徴 |
ジョイントシート系 ガスケット |
繊維材料に ゴムバインダーと充填剤を 混ぜた柔軟性のあるガスケット |
ゴム系ガスケット | 低面圧でも安定したシール性を 持つガスケット。 |
フッ素樹脂系 ガスケット |
フッ素樹脂の耐熱性・ 耐薬品性・非粘着性を 持つガスケット |
黒鉛系ガスケット | 耐熱性・耐薬品性に優れた 極低温から高温まで 使用できるガスケット |
うず巻き形ガスケット | 高温・高圧で使用できる 高性能ガスケット |
ガスケット材質は、
流体・温度によって使える材質が
決まっているので、
調査・確認してから使用してください。
参考:ガスケット
ニチアス株式会社
種類と使用温度
使用温度における代表的な
ガスケットの種類をまとめました。
使用温度 | ガスケット種類 |
100℃以下 | ジョイントシートガスケット |
200℃以下 | フッ素樹脂系ガスケット |
260℃以下 | 高機能ジョイントシートガスケット |
300℃以下 | 高機能ジョイントシートガスケット |
400℃以下 | 黒鉛系ガスケット |
450℃以下 | うず巻き形ガスケット |
810℃以下 | うず巻き形ガスケット |
水・油・薬品・ガスなど
流体によってガスケットの種類を
選定する必要があります。
形状と特徴
フランジガスケットの形状と特徴も
まとめました。
ガスケット形状 | 特徴 |
全面ガスケット |
|
内ガスケット |
|
耳付き内ガスケット |
|
参考:ジョイントシートに関するご質問
ニチアス株式会社
流体・呼び径別ジョイントガスケット厚さ
ジョイントシートは、
厚さが薄いとシール性が良くなります。
逆に厚いとフランジの歪の吸収や
配管長さの調整といった
作業性が良くなります。
流体・配管サイズ別におすすめの
ガスケット厚さもまとめてみました。
流体 | 配管サイズ | おすすめ厚さ |
水・油系 | 150A以下 | 1.5mm |
200A以上 | 3.0mm | |
ガス系 | 全サイズ | 1.5mm以下 |
蒸気・熱水 | 全サイズ | 1.5mm |
参考:製品詳細
ニチアス株式会社
呼び圧力とは
フランジには、
「呼び圧力」
と呼ばれるフランジの耐圧強度を示す
呼び名があります。
5K・10K・16K・20K・・・・
と表記されているのを
見たことありませんか?
これが、「呼び圧力」です。
現在は、フランジの最高使用圧力は、
Mpa表記になっていますが
以前は、kgf/c㎡でした。
そのKが残っているようです。
また、温度によって最高使用圧力が
変化するので注意して下さい。
呼び圧力が違うと、
外径・ボルトサイズ・ボルト位置
フランジ厚みも違うので
選定時は注意して下さい。
まとめ
フランジで配管を接続するときは、
フランジガスケットが必需品になります。
配管内部が詰まったときに
分解・清掃・メンテナンスが
楽になるので、
よく使われる接続方法です。
また、
ネジ込み接続に比べて
漏れ対策や強度・作業性が楽で信頼性が
高いことからよく使われています。
フランジ接続のスキマを埋めるために
適切なフランジガスケットを
選んでください。
ありがとうございました。