ガラス交換可能って知ってます?目視で流体確認!サイトグラスとは?

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おすすめ

水用配管のサイトグラスの
中が見えないので

交換してください。

いいですよ。

いつ頃取り付けたものですか?

20年以上前だと思います。

・・・・・。

どうしました?

ここ数年なら

ガラスとボールを

交換すれば大丈夫かな?

と思ったんですが

思った以上に古くて。

ガラスとボールだけ

買えるんですか?

メーカーのカタログにも

消耗品って書いてありますよ。

知りませんでした。

交換するサイトグラスは

ありますか?

同じ形のものあったんで

取り付けてください。

・・・・・。

ボールが入っていません。

透視式ですね。

 

取り付けていいですか?

多分、他の人が間違って

買ったんだと思います。

どうしますか?

遠目から見て

状態分かりますか?

水ですからね・・・。

気泡でしか判断できないです。

ちょっと難しいと思います。

ですよね・・・・。

ボール式の新しいものを

購入してください。

分かりました。

納期確認して連絡します。

よろしくお願いします。

という、やりとりがありました。

今回は、

サイトグラスについて
紹介していきたいと思います。

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サイトグラスとは?

サイトグラスという機器は、

sight glass

と書きます。

 

意味を調べてみると

  • のぞき窓
  • 点検窓

と出てきます。

 

つまり、サイトグラスは、

のぞき窓のことを言い、

エアコンや冷凍機などの冷媒の状態を

直接確認できたり、

水や温水・エアー・蒸気・薬液などの

配管の途中に設置することで

流体が配管内を

きちんと流れているか?

が、確認できます。

 

サイトグラスの種類

流体確認が出来るサイトグラスには、

いろいろな種類があります。

透視式

本体の内部が、空洞になっている

最もシンプルな構造です。

流体の色合いや混ざり具合を
確認できるのが特徴で
気泡や渦で流れを確認します。

ボール式

サイトグラスの中に、

ボールが入っており、

流体が流れると、中のボールが

浮いたり沈んだり・回転・揺動するので

流体の動きが確認できます。

ボールが動くことで
離れた場所からでも
確認することが出来、
中が見にくい流体でも
ボールの動きや
ガラスにあたる音によって
流れを確認することが出来ます。

プレート式(フラッパー式)

プレート式は、フラッパー式とも呼ばれ

サイトグラス内部にフラッパーと呼ばれる

プレートが組み込まれていて、

プレートの開閉具合によって

流体の流れを確認できます。

プレートの開き具合によって
大まかな流量が確認できたり
逆流防止にもなる特徴があります。

プレートは、金属でできているので

樹脂でできたボール式に比べ

摩耗が少ないため、

  • 流量が多い
  • 流速が速い

といった場合は、

プレート式(フラッパー式)

がおすすめです。

  • 流体の有無や色合い・
    混合状態をみるなら透視式
  • 流量の変化を見るなら、
    ボール式やプレート式

を選ぶと良いと思います。

ノズル式

サイトグラスの入り口側のパイプが

本体内部まで突き出ているので

流体がガラスに接触しないので

ガラスが汚れて中が見えない

という、心配をせずに使用できます。

用途は限られており
少量の流体用かつ、
上から下に落ちる向きでのみの
使用となります。

羽根車式

液体専用の用途になりますが

サイトグラス内部にある羽根車の回転で、

流体の流れが確認できます。

流量が少ないような、
目視では判断がつかない場合に
使用されることが多く、
羽根車の動きを見ることで
簡単に確認することが出来ます。

ワイパー式

サイトグラス内部のガラス面に

付着した汚れを、内蔵のワイパーで

取り除くことができ、

汚れて内部が見えにくくなる

流体に効果を発揮します。

装置や生産ラインを停止させずに
窓の汚れを除去することが
出来るのが特徴です。

他にも、

  • 洗浄ノズル付き

もあるので、必要な場合は

メーカーに相談してみてください。

ランタン式

円筒状のガラスを使用しているので、

360度どの方向からでも

流体の流れを確認することが

できます。

低圧配管や粉体の確認に向いており
垂直配管で使用されます。
高温・高圧仕様で製作可能な
メーカーもあります。

 

サイトグラスの特注仕様

サイトグラスは、種類のほかにも

  • ステンレス
  • 鋳鉄・鋳鋼
  • 青銅

といった材質や

  • フランジ型
  • ねじ込み型

の接続方法が違う製品が

ラインナップされています。

他にも使用条件や要望などに応じた

特注仕様があります。

ライニング

耐腐食や耐薬品などをあげるために

サイトグラス内面に

  • 天然ゴムライニング
  • ナイロンライニング
  • PVC(塩ビ)ライニング
  • グラスライニング
  • フッ素ライニング

といったライニング品もあります。

ボール

ボール式のサイトグラスに使われている

ボールですが、樹脂で作られているので、

消耗品扱いになっているメーカーが

多いです。

また、メーカーによって

標準ボールの材質が、

PTFEであったり、アクリル・PPなど

違うので、流体に合った材質か、

確認してください。

    • アクリル
    • ポリプロピレン(PP)
    • フッ素(PTFE)
    • ポリエチレン(PE)
    • ナイロン(PA)

等、必要に応じて

変更する必要があります。

 

ガラス

中がのぞけるように、

ガラスが主に使用されていますが

ガラスは、酸に強くアルカリに弱い

という性質を持っています。

アルカリ性の液体や蒸気ドレンは
ガラスを侵食させるので
ガラス保護のために、
雲母入りのマイカープレートを
取り付ける必要があります。

また、

使用温度にも気を付ける必要があり

一般的に使用されている

強化ガラスは、
耐熱温度が80℃のため
それ以上の温度になる場合は、

  • パイレックス強化ガラス 260℃
  • 石英ガラス 1000℃

を選ぶ必要があります。

 

その他

他にも、ガラスの飛散防止で

保護カバーをつけたり、

飛散防止フィルムを貼るといった仕様や

危険度の高い流体を流す場合に、

二重ガラスにするといった仕様が

あります。

耐薬品・耐熱性に合わせた
パッキン・ガラス・本体の材質など
一度確認してみてはいかがでしょうか?

 

サイトグラスの注意点

サイトグラスの
ガラスやボールが

消耗品なのは
知ってましたか?

意外と知られていない気がします。

 

流体の種類や温度・流量によっても

違ってくるとは思いますが

1年以上整備を行っていない
サイトグラスであれば
1年に1回程度
消耗品の交換をお勧めします。

ガラスの劣化や摩耗がひどい場合や

キズなどがある状態で使い続けていくと

ガラスが破損し、液漏れの原因にも

なります。

ボールやプレートが動かなくなる
ゴミ等の異物付着や傷の確認も
できるので、一度消耗品の交換を
してみてはいかがでしょうか?

各メーカーに

分解・清掃の手順書があると思うので

一度チェックしてみるのも

いいかもしれません。

 

ちなみに、ガスケットも消耗品なので

部品を交換する際には、

忘れず手配をしてください。

 

まとめ

サイトグラスは、

配管内に通る流体の動きや流速・流量の

概況が目視できる重要な機器です。

そのため、

中が見えないと全く意味がありません。

 

適切な使用用途・定期的な点検を行って

安全に使用して下さい。

 

危険な流体で使われている場合は、

必ずメーカーに確認してください。

 

ありがとうございました