グリセリン封入圧力計の意味とは?仕組み・種類・用途を紹介します。

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圧力計に
水が溜まっているので
交換してもらえますか?

ちょっと見せてもらって
いいですか?

これは、
『グリセリン封入圧力計』

なので、このまま使用して
問題ないです。

わざと『液体を
入れている圧力計』

ということですか?

そうです。

なぜ通常の圧力計では

ないんですか?

ポンプの吐出側に

ついているからです。

吐出側だと
なぜダメなんですか?

通常の圧力計だと、
ポンプの振動や脈動によって
すぐ壊れたり、針が振れて
正確に読めません。

グリセリンを入れると

どうなるんですか?

グリセリンを入れることで
振動が抑制され
針の振れが小さくなるので
寿命も延びます。

なるほど。

だからグリセリンが封入
されているんですね。

という、やりとりがありました。

テーマ

今回は、圧力計について
簡単に分かりやすく
紹介していきたいと思います。

 
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圧力計の種類と役割

そもそも圧力計って
何ですか?

圧力計は、

Point

水など液体の圧力や
空気圧やガス圧など気体の圧力
を計測する機器です。

 

名前の通り
『圧力を計測する機器』
ですね。

圧力計にも種類があり

Point
  • 重錘形圧力計
  • 液柱形圧力計
  • デジタル圧力計
  • 機械式圧力計

があります。

 

今回の圧力計は、

どれになるんですか?

今回の圧力計は、

機械式圧力計です。

ただし、
機械式圧力計にも

種類があり

Point
  • ブルドン管圧力計
  • ベローズ式圧力計
  • ダイヤフラム式圧力計

等があります。

 

今回、
私が使っていた圧力計は、
どれになりますか?

今回使用していたものは、

Point

ブルドン管圧力計と呼ばれるもので
『汎用圧力計』や『普通圧力計』
とも呼ばれており、
最も多く使用されています。

 

参考:普通形圧力計
長野計器株式会社

汎用圧力計や

普通圧力計って

ブルドン管圧力計
の事なんですね。

圧力計の種類と役割
  • 圧力計は、水など液体の圧力や
    空気圧やガス圧など気体の圧力
    を計測する機器。

  • 圧力計には『重錘形圧力計』
    『液柱形圧力計』
    『デジタル圧力計』
    『機械式圧力計』がある。

  • 機械式圧力計には
    『ブルドン管圧力計』
    『ベローズ式圧力計』
    『ダイヤフラム式圧力計』
    等がある。

  • ブルドン管圧力計は、
    『汎用圧力計』『普通圧力計』
    とも呼ばれており、
    最も多く使用されている。
 

圧力計の構造と用途

圧力計に種類があるのは
分かりました。

違いを教えて下さい。

まず、ブルドン管圧力計
から説明します。

ブルドン管と呼ばれる

Point

片側を閉じた円形に巻いた
金属パイプに圧力をかけて、
円形が、直線になろうとする端部の
位置変化量で圧力を測定します。

 

ブルドン管圧力計は、
巻いた金属パイプに
圧力をかけて測定する
方法なんですね。

ブルドン管圧力計は、

Point

測定できる範囲が広いので
一番多い場面で使用されます。

 

だから、
汎用圧力計や普通圧力計と
呼ばれているんですね。

次は、
ベローズ式圧力計ですが、

Point

2MPa程度までの低い圧力範囲を
測定したい時に使用されます。

 

比較的低い圧力で
使用されるんですね。

ベローズと呼ばれる

Point

ジャバラ形状の薄肉金属で
作られており、ブルドン管と比べ、
有効面積が大きく取れるので
低い圧力測定に向いています。

 

ベローズ式圧力計は、

ジャバラ状の風船に

圧力をかけて測定する
方法なんですね。

 

最後は
『ダイヤフラム式圧力計』
ですが、

Point

粘度の高い液体や腐食性が強い液体
の場合に使用します。

 

ダイヤフラム式は
ブルドン管とは
何が違うんですか?

ブルドン管は、
先ほどもお話しした通り
金属パイプに流体を流して
圧力を測定します。

その為、

Point

粘度の高い液体を流すと
すぐに詰まってしまいます。

 

腐食性が高い液体の場合も

ブルドン管が腐食して
しまいますもんね。

なので、

Point

ブルドン管と流体の間を
ダイヤフラムで仕切ることで
直接、流体がブルドン管に
触れることなく
測定することが出来ます。

 

ダイヤフラムの材質を
流体に合わせて選定する
必要がありますね。

ダイヤフラムの材質は、

 

Point
  • ステンレス
  • タンタル
  • チタン
  • テフロン

等があります。

 
 

参考:圧力のお話-
第3回  弾性式圧力測定法(その1)
株式会社エム・システム技研

圧力計の構造と用途
  • ブルドン管圧力計は、
    測定できる範囲が広いので
    一番多い場面で使用される。

  • べローズ式圧力計は、
    有効面積が大きく取れるので
    低い圧力測定に向いている。

  • ダイヤフラム式圧力計は、
    粘度の高い液体や
    腐食性が強い液体に使用する。

  • ダイヤフラムの材質には、
    『ステンレス』『タンタル』
    『チタン』『テフロン』
    等がある。

 

取付ネジ形状の違い

圧力計のネジの先端に
突起があるものと
無いものがあります。

この違いは何ですか?

突起の『ある』『なし』は、
ネジ形状が違うからなんです。

なぜネジ形状が違うと

突起の形状が違うんですか?

突起があるタイプは、

Point

『平行ねじ』が用いられており
アルファベットのGで表されます。

 

突起がないタイプは、

Point

『テーパーねじ』が用いられており
アルファベットのRで表されます。

 

平行ねじとテーパーねじは

何が違うんですか?

平行ねじは、

Point

ねじの太さが、ずっと同じなので
止水能力がありません。
そのため、
パッキンを使って止水します。

 

パッキンを取り付けるために
突起がついているんですね。

また、テーパねじは、

Point

先端にいくほど細くなっており
ねじ込んでいくと面で当たるので
シールテープを巻いて止水します。

 

なるほど、

突起のある・なしは
ねじの形状の違いから
なんですね。

 
取付ネジ形状の違い
  • 圧力計のネジの先端には、突起が
    あるものと無いものがある。

  • 突起があるタイプは、
    『平行ねじ』
    が用いられておりGで表される。

  • 突起がないタイプは、
    『テーパーねじ』
    が用いられておりRで表される。

  • 平行ねじは、ねじの太さが同じ
    なのが特徴で、止水能力が
    ないためパッキンを使って
    止水する。

  • テーパねじは、先端にいくほど
    細くなっているのが特徴で
    ねじ込んでいくと面で当たるため
    シールテープを巻いて止水する。

 

圧力計のアクセサリ

振動対策には、
『グリセリン封入圧力計』

粘性や腐食性がある流体は
『ダイヤフラム式圧力計』

ということは分かりました。

その他に何かありますか?

それでは、
基本的なアクセサリについて
紹介していきます。

まず、

Point

『メートルコック』『ゲージコック』
『ゲージバルブ』といった、
測定流体が圧力計に流れるのを
遮断するものがあります。

 

何に使用するんですか?

これらを付けることで、

Point

圧力計が故障しても
機械を作動させたまま
圧力計の交換ができます。

 

コックとバルブは

何が違うんですか?

基本的に構造が
違うんですが、

Point

コックよりバルブの方が、
高い圧力を遮断することが
出来ます。

 

では、圧力計の下にある
一回転している
パイプは何ですか?

あのパイプは、

Point

『サイフォン管』と呼ばれており
蒸気などの高温の流体から
圧力計を保護してくれます。

 

どうやって
保護するんですか?

高温の流体が

Point

サイフォン管を通ることで
放熱され、高温流体が圧力計に
流れるのを防いでくれます。

 

直接高温の流体が
圧力計に流れるのを
防いでくれるんですね。

ほかにも、O型やU型の
『メートルパイプ』
等もあり、
サイフォン管と同様で
水を入れて使用します。

何か他にもありますか?

あとは、急な脈動や
振動などの圧力を緩和する
『ダンプナー』
があります。

参考:カタログ
パイプサイホン
長野計器株式会社

圧力計のアクセサリ
  • 『メートルコック』
    『ゲージコック』
    『ゲージバルブ』は、測定流体が
    圧力計に流れるのを遮断するため
    に使用する。

  • メートルコックやバルブを使うと、
    圧力計が故障した場合でも、
    機械を停止させずに交換できる。

  • コックよりバルブの方が、
    高い圧力を遮断することが
    出来る。

  • 蒸気を流すときに使用する、
    一回転しているパイプは
    『サイフォン管』
    と呼ばれている。

  • 高温の流体がサイフォン管を
    通ることで放熱され、
    圧力計に高温流体がかからない。

  • O型やU型などの
    メートルパイプには、
    サイフォン管と同様に
    水を入れて使用する。

  • 急な脈動や振動などの
    圧力を緩和する
    『ダンプナー』がある。

まとめ

圧力計は、様々な場面で
使用されている計測機器です。
圧力計の選定や使い方を理解して
使用することで、
圧力計の性能を十分に発揮させる
だけでなく、
長時間の使用することが出来ます。

あなたが圧力計を選定するときの
参考になればうれしいです。

ありがとうございました。